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方程式の解き方:等式の性質と移項で一次方程式を解く

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 読了目安12分
明るい木の机の上に、両方の皿に小さな木のブロックがのった昔ながらの天びんがあり、コーヒーカップ、ノート、えんぴつが置いてある。

一次方程式はどうやって解きますか?

一次方程式は、等式の両辺に同じ計算をして、xだけを左辺に残すと解けます。まず両辺を整理し、xの項を一方に、数の項をもう一方に移項し、最後にxの係数で両辺をわります。3x + 5 = 41なら3x = 36、x = 12で、3 × 12 + 5 = 41と代入して確かめます。

この記事の要点

  • 方程式を解くとは、両辺が等しくなるxの値を見つけることで、3x + 5 = 41ならx = 12です。
  • 等式は、両辺に同じ計算をしたときだけ成り立ったままです。つり合った天びんと同じです。
  • 逆の計算を逆の順番で使います。先にたし算・ひき算をもどし(移項)、次にかけ算・わり算をもどします。
  • 答えをもとの方程式に代入するのが確かめです。5 × 6 − 2 = 28、3 × 6 + 10 = 28なので、x = 6は5x − 2 = 3x + 10の解です。
  • xが消えてしまった方程式は、残った式が1 = 3のように正しくなければ解なし、2 = 2のように正しければどんな数でも解になります。

同じ数ずつみかんが入った袋が3つと、ばらのみかんが5個あって、全部で41個。1つの袋には何個入っているでしょう。この文は方程式3x + 5 = 41になり、方程式の解き方を知っていれば2行の計算で終わります。ばらの5個を取りのぞき、残りを3つに分けると、1袋は12個です。中1のお子さんが持ち帰る一次方程式は、1回の計算で解ける式から両辺にxがある式まで、どれも同じ動きで解けます。

「方程式を解く」とはどういう意味?

方程式を解くとは、両辺が等しくなるxの値を見つけることです。x + 7 = 15なら、8 + 7が15で、ほかに15になる数はないので、答えは8です。この値を方程式の解といいます。OpenStaxの初等代数も、解を「代入すると正しい式になる変数の値」と定義しています。

天びんは、方程式をいちばん分かりやすく表す絵です。左の皿に3x + 2、右の皿に14がのっていて、両方の重さが同じなので天びんはつり合っています。xと書いた箱には、どれも同じ数のブロックがかくれています。

つり合った天びん。左の皿にxと書いた箱3つと1のブロック2個、右の皿に1のブロック14個がのっていて、3x + 2 = 14を表している。
つり合った天びん。左の皿にxと書いた箱3つと1のブロック2個、右の皿に1のブロック14個がのっていて、3x + 2 = 14を表している。

両方の皿からブロックを2個ずつ取っても、天びんはつり合ったままで、箱3つとブロック12個がつり合います。両方の皿を3つの同じ組に分けると、箱1つとブロック4個がつり合うので、x = 4です。確かめると、3 × 4 + 2 = 14です。

2つの仕事:もどすことと、つり合いを保つこと

方程式を解く仕事は2つにまとめられます。1つ目は、xにした計算を逆の順番でもどすことです。3x + 5では、xに3をかけてから5をたしているので、先に5を、次に3を取りのぞきます。これは計算の順序を逆にたどることです。

2つ目は、つり合いを保つことです。中学校ではこれを等式の性質として学び、「A = Bならば、A − C = B − C」のように表します。たす、かける、0でない数でわるときも同じで、一方の辺にしたことは、もう一方の辺にもします。

一次方程式の解き方を順番に

5つの手順で、文字が1つの一次方程式はどれも解けます。短い方程式ではいくつかの手順がいりませんが、順番は変わりません。

  1. それぞれの辺を整理する。 かっこをはずし、同じ種類の項をまとめます。2(x − 4)は2x − 8になります。
  2. xの項を一方の辺に集める。 両辺に同じxの項をたしたりひいたりして、xを片方の辺だけにします。OpenStaxは、xを係数の大きいほうの辺に残すと計算がかんたんになることが多いとすすめています。
  3. たし算・ひき算をもどす。 xの項にたされている数は両辺からひき、ひかれている数は両辺にたします。日本の教科書では、これを符号を変えて反対の辺に移す「移項」として学びます。
  4. かけ算・わり算をもどす。 両辺をxの前の数(係数)でわります。xが何かでわられていれば、両辺にその数をかけます。
  5. 代入して確かめる。 答えをもとの方程式に入れ、それぞれの辺を計算します。同じになれば終わりです。

みかんの問題に手順をつけると、次のようになります。

  • 3x + 5 = 41(整理するものはなく、xはもう片方の辺だけにある)
  • 3x = 36(手順3:両辺から5をひく)
  • x = 12(手順4:両辺を3でわる)
  • 確かめ:3 × 12 + 5 = 36 + 5 = 41

かっこのある方程式では手順1を使います。2(x − 4) = 10なら、かっこをはずして2x − 8 = 10、両辺に8をたして2x = 18、両辺を2でわってx = 9です。確かめると、2 × (9 − 4) = 2 × 5 = 10です。

先に両辺を2でわってx − 4 = 5とし、同じx = 9を出すこともできます。アメリカのIESの代数の実践ガイドは、生徒が「代数のいくつかの解き方から意図して選ぶ」ように教えることをすすめていて、この2つの道すじをくらべるのはその小さな例です。

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つまずきやすいところ

誤答の多くは、一方の辺にだけ計算をすることから生まれます。3x + 5 = 41の左辺からだけ5をひいて41をそのままにすると、3x = 41、x = 41 ÷ 3となり、確かめで合いません。習慣になるまで、両辺の下に毎回同じ計算を書きましょう。

符号の間違いが2つ目のわなです。5x − 2 = 3x + 10の−2は左辺にあるので、両辺に2をたします(移項すると+2になります)。反対にひいてしまうと2x = 8、x = 4となり、確かめで左辺が18、右辺が22になります。

1回で解ける方程式、2回の計算がいる方程式、両辺にxがある方程式

一次方程式にはよく出る3つの形があり、形を見れば最初の一手が分かります。表のどの答えも、代入して確かめてあります。

種類例最初の一手答え
1回で解ける、たし算x + 7 = 15両辺から7をひくx = 8
1回で解ける、かけ算4x = 28両辺を4でわるx = 7
2回の計算がいる3x + 5 = 415をひき、次に3でわるx = 12
2回の計算、かっこあり2(x − 4) = 10かっこをはずす、または両辺を2でわるx = 9
両辺にxがある5x − 2 = 3x + 10両辺から3xをひくx = 6

両辺にxがある行をすべて書くと、5x − 2 = 3x + 10は2x − 2 = 10、2x = 12、x = 6となります。確かめると、5 × 6 − 2 = 28、3 × 6 + 10 = 28です。

何年生でどの種類を学ぶか

日本では、表の3つの形をすべて中1で学びます。中学校学習指導要領は第1学年で「簡単な一元一次方程式を解くこと」と「等式の性質を基にして,一元一次方程式を解く方法を考察し表現すること」を求め、用語として「移項」をあげています。その前の小6では、「a,x などの文字を用いて式に表したり,文字に数を当てはめて調べたりする」ことを学びます。中2では、文字が2つの連立方程式に進みます。

アメリカでは、州共通基礎スタンダードの6.EE.B.7が6年生にx + p = qやpx = qの形、7.EE.B.4aが7年生にpx + q = rやp(x + q) = rの形、8.EE.C.7が8年生に両辺にxがある式を求めていて、日本より3年かけてゆっくり進みます。

方程式を解くときのこつ

いちばん役に立つのは、1つの手順を1行ずつ書く習慣です。等号の位置をそろえ、両辺にした計算を横に書いておくと、間違えた行がすぐに分かります。

解き方のはしご。3x + 5 = 41、両辺から5をひいて3x = 36、両辺を3でわってx = 12と並んでいる。
解き方のはしご。3x + 5 = 41、両辺から5をひいて3x = 36、両辺を3でわってx = 12と並んでいる。
  • 逆の計算の組: たし算はひき算を、かけ算はわり算をもどし、どちらの向きでも使えます。
  • 係数が負の数: 7 − 2x = 13なら、7を移項して−2x = 6、両辺を−2でわってx = −3です。確かめると7 − 2 × (−3) = 7 + 6 = 13です。負の数でわるきまりは負の数の解説にあります。
  • 答えは1つ: 片方の辺にxの項が1つだけの一次方程式は、答えがちょうど1つです。2つ目の「答え」が出たら、どこかで間違えています。

分数と身近な問題

xを数でわった形の方程式は、かけ算で解きます。4人で割り勘をして1人2,500円はらったなら、合計の金額はx/4 = 2,500で、両辺に4をかけてx = 10,000円です。この形の方程式は比例式に近く、比の解説で取り上げています。

大人も、気づかないうちに日常で一次方程式を使っています。タクシーの料金が乗るだけで500円、1 kmごとに300円で、合計2,600円だったなら、300m + 500 = 2,600なので300m = 2,100、m = 7 kmです。

スマートフォンの料金が月2,500円と初期費用4,000円で、これまでに合計19,000円はらったなら、2,500m + 4,000 = 19,000なので2,500m = 15,000、m = 6か月です。文を方程式に直すのはそれ自体が1つの力で、算数の文章題の解き方でやり方を紹介しています。

方程式の力が身についたかを確かめるには

方程式の力は、数分でためせる5つのサインに表れます。宿題を見る保護者にも、方程式を学び直す大人にも使えます。

  • 代入: 言われなくても、すべての答えを確かめていますか。アメリカのスタンダード6.EE.B.5も、代入を使ってある数が方程式を正しくするかを判断することを求めています。
  • 最初の一手: 6x + 4 = 40を見て、書く前に「4を移項する」と言えますか。答えはx = 6です。
  • 両辺: どの行でも、両辺に同じ計算をしていますか。
  • かっこ: 3(x + 2) = 21を2通りで解けますか。先にわるとx + 2 = 7、かっこをはずすと3x + 6 = 21で、どちらもx = 5になります。
  • 文から方程式: 「ノート5冊と120円のペンで620円」を式にして解けますか。式は5n + 120 = 620で、n = 100円です。

5分の確認

表の各行から1問ずつ出す5分の確認で、どの種類を練習すればよいかが分かります。1回で解ける行はできるのに5x − 2 = 3x + 10でつまずくなら、手順2のxを一方に集める練習が必要です。4x = 28で止まるなら、わり算の練習が必要で、かける数を当てるゲームですばやく練習できます。

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よくある間違いとまぎらわしい場合

方程式の誤答のほとんどは4つの間違いから来ていて、どれもすぐに直せます。

  • かっこの最初の項にだけかける: 2(x − 4)は2x − 8で、2x − 4ではありません。2からかっこの中のそれぞれの項に矢印をかきます。
  • ひく前にわる: 3x + 5 = 41で先にわると、5もふくめてすべての項をわることになり、分数が出てきます。先にたし算・ひき算をもどします。
  • 負の答えを消してしまう: 4x + 20 = 8は4x = −12、x = −3になります。負の答えでもかまいません。4 × (−3) + 20 = 8で確かめられます。
  • わるときに符号をひっくり返す: −3x = 15は、15 ÷ (−3) = −5なのでx = −5です。覚えているかもしれない「向きを変える」きまりは不等式のもので、方程式には関係ありません。

xが消えたとき:解なしと解が無数

方程式からxがすっかり消えてしまうことがあり、残った式が答えを教えてくれます。アメリカのスタンダード8.EE.C.7aは、式をかんたんな形に変えていき、x = a、a = a、a = bのどれになるかでそれを見分けることを求めています。

2x + 1 = 2x + 3で両辺から2xをひくと1 = 3が残り、これは正しくないので、この方程式には解がありません。2(x + 1) = 2x + 2では、かっこをはずすと2x + 2 = 2x + 2、両辺から2xをひくと2 = 2が残り、いつでも正しいので、どんな数でも解になります。

方程式の解き方のチェックリストと次の一歩

  • 整理する: かっこをはずし、それぞれの辺で同じ種類の項をまとめる。
  • 集める: xの項を一方の辺に移す。係数が大きいほうの辺がよい。
  • + と − をもどす: 両辺に同じ数をたすかひく(移項する)。
  • × と ÷ をもどす: 両辺をxの係数でわるか、かける。
  • 確かめる: もとの方程式に代入して、両辺をくらべる。
  • まぎらわしい場合: 1 = 3のような正しくない式なら解なし、2 = 2のような正しい式なら解は無数。

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よくある質問

3x + 5 = 41のような方程式はどう解きますか?

3x + 5 = 41は、2つの計算を逆の順番でもどして解きます。まず両辺から5をひいて(5を移項して)3x = 36とし、次に両辺を3でわってx = 12とします。代入して確かめると、3 × 12 + 5 = 36 + 5 = 41です。

両辺にxがある方程式はどう解きますか?

両辺にxがある方程式は、まずxの項を一方の辺に集めます。5x − 2 = 3x + 10なら、3xを左辺に、−2を右辺に移項して5x − 3x = 10 + 2、つまり2x = 12とし、両辺を2でわってx = 6です。両辺とも28になります。

分数がある方程式はどう解きますか?

xを数でわった形の方程式は、両辺にその数をかけて解きます。x/4 = 9なら、両辺に4をかけてx = 36です。(2/3)x = 10なら、両辺に逆数の3/2をかけてx = 15とし、15の3分の2が10になることを確かめます。

方程式の答えはどうやって確かめますか?

方程式の答えは、もとの方程式に代入して、左辺と右辺をそれぞれ計算して確かめます。両方が同じ数になれば正解です。2(x − 4) = 10でx = 9なら、左辺は2 × 5 = 10で、右辺と同じです。

方程式からxが消えたらどういう意味ですか?

xが消えた方程式は、解がないか、解が無数にあるかのどちらかです。2x + 1 = 2x + 3から1 = 3のような正しくない式が残れば、どんな数も解になりません。2(x + 1) = 2x + 2から2 = 2のような正しい式が残れば、どんな数でも解になります。

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