比をやさしく解説:比の意味と比の値、等しい比の見つけ方

比とは何ですか。等しい比はどうやって見つけますか?
比は2つの数量の割合を「2:3」のように表したもので、「2対3」と読み、1つ目が2あるごとに2つ目が3あることを表します。等しい比は、前の数と後ろの数に同じ数をかけるか、同じ数でわって作ります。2:3、4:6、6:9、8:12はどれも等しい比です。比の値(2 ÷ 3 = 2/3)が同じなら、2つの比は等しくなります。
この記事の要点
- 比は2つの数量の割合を表し、a:bと書いて「a対b」と読みます。2:3は、1つ目が2あるごとに2つ目が3あるという意味です。
- 等しい比は、前の数と後ろの数に同じ数をかけるか同じ数でわって作ります。2:3、4:6、6:9、8:12は同じ混ぜ方を表します。
- 比を簡単にするには、両方の数を最大公約数でわります。12:18を6でわると2:3です。
- a:bとc:dは、a × dとb × cが等しいときに等しい比です。4:6と6:9は、4 × 9 = 36、6 × 6 = 36なので等しくなります。
- 部分と部分の比が2:3なら、1つ目の部分は全体の2/5です。2つの部分を合わせると5つ分になるからです。
ホットケーキのレシピには小麦粉3カップに牛乳2カップとあり、小6のお子さんの宿題は等しい比を求める問題で、洗剤のボトルには「水3に対して原液1でうすめる」と書いてある。3つとも比の話で、どれも1つのきまりで動いています。一方にしたことは、もう一方にもする。このきまりがしっかりすれば、比を簡単にすることも、等しい比を見つけることも、レシピの分量を変えることも、同じ動きになります。
比とは?
比とは、一方がある量あるとき、もう一方がどれだけあるかを表す、2つの数量の比べ方です。ボウルに赤いビーズ2個ごとに青いビーズが3個入っているなら、赤と青の比は2:3です。
日本では比を「2:3」と書いて「2対3」と読みます。そして2 ÷ 3 = 2/3を比の値と呼びます。英語圏では「2 to 3」と書いたり、分数2/3をそのまま比として書いたりもします。どの書き方も「1つ目が2あるごとに2つ目が3ある」という意味で、前の数はいつも、先に言った方のものです。
日本ではこれを小6で学びます。小学校学習指導要領は第6学年で「比の意味や表し方を理解し,数量の関係を比で表したり,等しい比をつくったりすること」を求め、用語として「比の値」をあげています。アメリカでは州共通基礎スタンダード 6.RP.A.1が6年生に「比の考えを理解し、比の言葉を使って2つの数量の関係を表す」ことを求め、鳥小屋のつばさとくちばしの比が2:1になる例をあげています。「つばさ2つごとにくちばしが1つあるから」です。
部分と部分の比、部分と全体の比
部分と部分の比は、ある部分を別の部分と比べ、部分と全体の比は、ある部分を全体と比べます。ビーズのボウルでは、赤と青は2:3(部分と部分)、赤とビーズ全部は2:5(部分と全体)です。2 + 3 = 5つ分で全体になるからです。
このちがいで分数が決まります。赤2個ごとに青3個なら、赤はボウルの2/5、青は3/5で、40%と60%です。2:3を「赤が3分の2」と読むのが、比でいちばん多い間違いです。
テープ図をかくと、何つ分かが目に見えます。赤に2つ、青に3つの箱をかきます。ボウルにビーズが10個あるなら、5つの箱で10を等しく分けるので、1つの箱は2、赤は2 × 2 = 4、青は3 × 2 = 6です。

比を簡単にする方法と、等しい比の見つけ方
等しい比とは同じ関係を表す比のことで、前の数と後ろの数に同じ数をかけるか、同じ数でわって見つけます。比を簡単にするのはわる方向、大きくするのはかける方向です。
- 言葉の順番どおりに比を書く。 「小麦粉と牛乳」なら3:2、「牛乳と小麦粉」なら2:3です。
- 両方の単位をそろえる。 30分と2時間は、どちらも分にすると30:120になります。
- 2つの数の最大公約数を見つける。 12:18なら、12の約数は1、2、3、4、6、12、18の約数は1、2、3、6、9、18で、共通するいちばん大きい数は6です。
- その数で両方をわって簡単にする。 12 ÷ 6 = 2、18 ÷ 6 = 3なので、12:18を簡単にすると2:3です。
- 両方に同じ数をかけて大きくする。 2:3に2をかけると4:6、3をかけると6:9、4をかけると8:12で、どれも2:3と等しい比です。
- 結果を確かめる。 答えをもう一度簡単にします。等しい比は、必ず同じいちばん簡単な比に戻ります。
比が等しいかどうかの見分け方
2つの比は、簡単にして同じ比になれば等しい比です。比の値をくらべても同じ判定になります。中1の数学では、a:b = c:dのような比例式で、外側どうしの積a × dと内側どうしの積b × cが等しくなることを使い、中学校学習指導要領も「簡単な比例式を解くこと」を扱うとしています。
4:6と6:9で試します。簡単にするとどちらも2:3になり、積も一致します。4 × 9 = 36、6 × 6 = 36です。3:4と5:6では、3 × 6 = 18、4 × 5 = 20なので、どちらの数も2ずつ増えているのに等しい比ではありません。
積をくらべる方法は速いのですが、なぜうまくいくのかを隠してしまいます。アメリカのWhat Works Clearinghouseの分数の実践ガイドは、教師が「比、割合、比例の問題を解く方法の意味を理解させてから、手順としての積の比較を見せる」ようすすめています。
比、分数、百分率のちがい
比、分数、百分率は同じビーズのボウルを表せますが、答えている問いがそれぞれちがいます。比は部分どうしを比べ、分数は全体のうちの部分を表し、百分率はその分数を100あたりに直します。
| 形 | ビーズのボウル(赤2個、青3個) | 何を比べるか | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|---|---|
| 比(部分と部分) | 赤と青で2:3 | ある部分と別の部分 | レシピ、混ぜ方、縮図 | 全体の2/3と読んでしまう |
| 比(部分と全体) | 赤と全部で2:5 | ある部分と全体 | 確率、集団の中の割合 | 先に部分をたし忘れる |
| 分数 | ビーズの2/5が赤 | 1つの全体のうちの部分 | はかる、分ける、計算する | 部分と部分の数を使ってしまう |
| 百分率 | 赤が40% | 100あたりの部分 | 大きさのちがう集団を比べる | 最後の手順の前にがい数にする |
比を百分率に直す
部分と部分の比は、2つの動きで百分率になります。部分をたして全体を出し、ほしい部分をその全体でわります。2:3なら全体は5つ分、赤は2/5で、2 ÷ 5 = 0.4、つまり40%です。
日本では割合と百分率を小5で学び、比はその上に小6で積み上がります。アメリカのスタンダード6.RP.A.3cは「数量の百分率を100あたりの割合として求める」ことを求めていて、これは後ろの数を100に決めた比です。その先は百分率(パーセント)の計算方法で、全体のうちの部分の考え方は保護者のための分数の解説で扱っています。
ブラウザで無料で遊ぶ百分率小5〜比の表、単位量あたりの大きさ、レシピの分量を変える
比の表は、等しい比を横や縦に並べたもので、必要な量をそこから読み取れます。アメリカの6年生ではこれが主な道具で、スタンダード 6.RP.A.3は比の問題を解く方法として「等しい比の表、テープ図、二重数直線、式」をあげています。日本の教科書も、小5の割合から二重数直線を使っています。
表は元の比から始め、両方に2、3、4をかけます。2:3なら4:6、6:9、8:12となり、どの列も比の値は2/3のままです。

単位量あたりの大きさは、2つ目の数量が1のときに直した比で、日本では小5で学びます。ノート4冊が600円なら、1冊あたり600 ÷ 4 = 150円で、10冊なら10 × 150 = 1,500円です。アメリカのスタンダードは芝刈りの例を使っています。7時間で4つの庭なら、35時間、つまり5 × 7時間で5 × 4 = 20の庭を刈れます。
レシピの分量を変える
レシピの分量を変えるとは、元の量から新しい量への倍率を見つけ、それをすべての材料にかけることです。小麦粉3カップに牛乳2カップでホットケーキが12枚焼けるレシピで、18枚焼きたいなら、倍率は18 ÷ 12 = 1.5です。
小麦粉は3 × 1.5 = 4.5カップ、牛乳は2 × 1.5 = 3カップになり、新しい分量は4.5:3です。この比を簡単にすると3:2に戻るので、生地の味が変わらないと確かめられます。
同じ動きで絵の具も混ぜられます。黄色2に青1の割合で作る緑なら、9リットル分は2 + 1 = 3つ分で、1つ分は9 ÷ 3 = 3リットル、黄色は6リットル、青は3リットル必要です。1.5や0.75のような倍率が出てきたときは、保護者のための小数の解説が役に立ちます。
比が身についたかどうかを確かめるには
比が子どもにも大人にも分かっているかどうかは、5つの短い確認で分かります。
- 比の言葉: ジュースと水を3:1で混ぜるとは、どういうことかを聞きます。「水1カップに対してジュース3カップ」という答えが聞きたいところです。
- いちばん簡単な比: 15:25を出します。両方を5でわって、答えは3:5です。
- 等しい比: 2:3と等しく、前の数が12の比を聞きます。12 ÷ 2 = 6、3 × 6 = 18なので、答えは12:18です。
- 部分と全体の問い: 男子12人、女子15人のクラスで、女子は全体のどれだけかを聞きます。答えは15/27で、約分すると5/9です。
- 単位量あたり: 4個600円の品物を7個買うといくらかを聞きます。1個あたり150円なので、答えは1,050円です。
5分でできる確認
途中の式を書いてもらうなら、種類を混ぜた3問(簡単にする、等しいかどうか、レシピ)の5分の確認のほうが、1種類だけの長いプリントより多くのことが分かります。
イングランドのナショナルカリキュラムも、同じくらいの年齢で同じ力を求めています。算数・数学の学習プログラムは6年目に「2つの数量の相対的な大きさにかかわる問題を解く」ことを求め、キーステージ3で「いちばん簡単な形に直すことを含めて、比の記号を使う」ことが加わります。
どの確認も九九の力に支えられていて、6年生向けのかけ算プリントは答えつきで印刷して練習できます。
比でよくある間違いと、まぎらわしい場合
比の問題の誤答のほとんどは4つの間違いから来ていて、どれも一言で直せます。
- かける代わりにたす: 2:3の両方に2をたして4:5にすると、混ぜ方が変わります。比の値は2/3がおよそ0.67、4/5は0.8です。両方に同じ数をかけて、2:3は4:6にします。
- 順番を入れかえる: 男子と女子が12:15なら簡単にして4:5、女子と男子なら5:4です。問題を読み直し、先に出てきた数量を前に書きます。
- 部分と部分の比を部分と全体の比として読む: 赤と青が2:3なら赤は2/5で、2/3と言うと赤の割合を大きく見すぎています。分数にする前に部分をたして全体を出します。
- 単位をそろえない: 30分と2時間は30:120 = 1:4で、30:2と書くと分のほうが時間より大きく見えます。簡単にする前に、両方を同じ単位に直します。
まぎらわしい場合:うすめ方の表示と地図の縮尺
「3:1にうすめる」という表示は比の言葉を使っているので、注ぐ前にどちらが先かを読みます。水3に原液1という意味なら、2リットルのバケツは3 + 1 = 4つ分で、1つ分は2,000 ÷ 4 = 500 mL、水1,500 mLに原液500 mLを入れ、原液は全体の25%になります。日本の製品には「水で4倍にうすめる」と書かれたものも多く、これは原液と全体が1:4、つまり同じ混ぜ方です。
地図の縮尺は、両方を同じ単位にした比です。国土地理院の2万5千分の1の地形図(1:25,000)なら、紙の上の4 cmは地上の4 × 25,000 = 100,000 cm、つまり1 kmを表します。
比のチェックリストと次の一歩
- 順番: 言葉の順番どおりに比を書く。
- 単位: 先に両方を同じ単位にそろえる。
- 簡単にする: 両方を最大公約数でわる。
- 大きさを変える: 両方に同じ数をかけるか、同じ数でわる。たしてはいけない。
- 確かめる: 両方の比を簡単にするか、比の値や外側と内側の積をくらべる。
- 全体: 比を分数や百分率にする前に、部分をたす。
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よくある質問
算数でいう比とは何ですか?
比とは、一方がある量あるとき、もう一方がどれだけあるかを表す、2つの数量の比べ方です。赤いビーズ2個ごとに青いビーズが3個あるなら、赤と青の比は2:3で、「2対3」と読みます。2 ÷ 3 = 2/3を比の値と呼びます。数の順番は、言葉の順番に合わせます。
2つの比が等しいかどうかは、どう分かりますか?
2つの比を簡単にして同じ比になるか、比の値が等しいか、外側どうしと内側どうしの積が等しければ、等しい比です。4:6と6:9はどちらも2:3になり、4 × 9 = 36、6 × 6 = 36と積も一致します。3:4と5:6は積が18と20なので、等しい比ではありません。
比を簡単にするにはどうしますか?
比を簡単にするには、前の数と後ろの数を、両方の最大公約数でわります。12:18なら最大公約数は6なので、12 ÷ 6 = 2、18 ÷ 6 = 3で、いちばん簡単な比は2:3です。両方をわり切れる数が1しかなくなったら、それ以上簡単にはなりません。
比と分数はどうちがいますか?
比は2つの数量を比べ、分数は1つの全体のうちの部分を表します。赤2個と青3個の部分と部分の比は2:3ですが、ビーズのうち赤の割合は2/5です。全体が2 + 3 = 5だからです。2:5のような部分と全体の比は、分数2/5と同じことを表しています。
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