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指数表記(科学的記数法):大きな数と小さな数の書き方

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 読了目安12分
夜の机の上に、小さな望遠鏡、虫めがね、伏せて置いた関数電卓、ノート、えんぴつがあり、電気スタンドが照らしている。

指数表記(科学的記数法)とは何ですか?数をどうやって書き直しますか?

指数表記は、数をa × 10ⁿの形で書く方法で、aは1以上10未満の数、nは整数です。小数点を動かして、0でない数字が1つだけ小数点の前にくるようにし、動かした回数を指数にします。大きな数なら正、小さな数なら負になり、45,000 = 4.5 × 10⁴、0.00072 = 7.2 × 10⁻⁴です。

この記事の要点

  • 指数表記は、数をa × 10ⁿの形で書く方法です。aは1以上10未満、nは整数で、45,000 = 4.5 × 10⁴です。
  • 指数は小数点が何けた動いたかを表します。10以上の数なら正、0と1の間の数なら負になります。
  • 負の指数は小さな正の数を表し、7.2 × 10⁻⁴ = 0.00072です。負の数になるわけではありません。
  • 指数表記のかけ算は、前の数どうしをかけて指数をたします。(3 × 10⁴) × (2 × 10⁵) = 6 × 10⁹です。
  • 指数表記のたし算・ひき算は、2つの数の10の累乗をそろえてからでないとできません。

理科の問題を電卓で解いたら6.02E23と表示され、宿題では太陽までの距離、約1億5000万km(150,000,000 km)を「a × 10ⁿの形で」書くように言われている。どちらも、指数表記とは何かという同じ問いにつながります。答えは「短い数 × 10の累乗」です。指数表記にすると150,000,000は1.5 × 10⁸になり、小数点の動き方が分かれば、どの書き直しもすぐにできます。

指数表記とは?

指数表記(科学的記数法)は、どんな数もa × 10ⁿの形で書く方法で、aは1以上10未満の数、nは整数です。OpenStaxの初等代数もきまりを「a ≥ 1かつa < 10、nは整数」と書いています。4.5 × 10⁴では、前の数が4.5、指数が4です。

指数は、10を何回かけるか、または何回わるかを表します。指数が正なら数は大きくなり、4.5 × 10⁴ = 45,000です。指数が負なら数は小さくなり、7.2 × 10⁻⁴ = 0.00072です。

10の累乗に自信がないときは、累乗(指数)の解説で10³ = 1,000や、10⁻⁴のような負の指数の考え方を確かめられます。

日本では、a × 10ⁿの形を中3の数学で学びます。中学校学習指導要領は第3学年の内容の取扱いで「誤差や近似値,a × 10n の形の表現を取り扱う」としていて、近似値の表し方とあわせて学びます。アメリカでは8年生の内容で、州共通基礎スタンダード 8.EE.A.3はアメリカの人口を3 × 10⁸、世界の人口を7 × 10⁹と表す例をあげています。

科学者や電卓が指数表記を使う理由

科学者や電卓が指数表記を使うのは、意味のある数字を残して0を省けるからです。NASAは太陽までの距離を「約9300万マイル(1億5000万キロメートル)」としていて、これは1.5 × 10⁸ kmです。NISTはアボガドロ定数を6.022 140 76 × 10²³ /molとしていて、小数点の前に24けたある数です。

指数を見れば、数の大きさもひと目で分かります。3 × 10⁸と7 × 10⁹は、0を数えなくても20倍以上ちがうと分かります。同じ考え方はメートル法の単位にもあり、NISTのSI接頭語の表はキロを10³、メガを10⁶、ギガを10⁹、ミリを10⁻³、マイクロを10⁻⁶、ナノを10⁻⁹と定めています。

指数表記に直す方法を順番に

数を指数表記に直すには5つの手順があり、大きな数でも小さな数でも同じように使えます。

  1. 0でない最初の数字のあとに小数点を置く。 45,000では0でない最初の数字は4なので、前の数は4.5になります。0.00072では最初の数字は7なので、前の数は7.2になります。
  2. 動かした回数を数える。 45,000の小数点は最後の0のあとにあり、左に4けた動いて4と5の間に入ります。0.00072では右に4けた動いて7と2の間に入ります。
  3. 指数の符号を決める。 10以上の数なら指数は正、0と1の間の数なら負です。45,000 = 4.5 × 10⁴、0.00072 = 7.2 × 10⁻⁴です。
  4. 最後の0を省く。 前の数には必要な数字だけを残すので、4.5000は4.5になります。ただし間の0は残し、306,000 = 3.06 × 10⁵です。
  5. もとにもどして確かめる。 指数の数だけ小数点を反対に動かします。4.5 × 10⁴は45,000、5.1 × 10⁻³は0.0051です。OpenStaxも、指数が正なら小数点を右へ、負なら左へ動かすという同じもどし方をあげています。
数字のタイルが2列。45,000では小数点が左に4けたとんで4.5 × 10⁴に、0.00072では右に4けたとんで7.2 × 10⁻⁴になり、それぞれのとび方に番号がついている。
数字のタイルが2列。45,000では小数点が左に4けたとんで4.5 × 10⁴に、0.00072では右に4けたとんで7.2 × 10⁻⁴になり、それぞれのとび方に番号がついている。

小数点が1回とぶごとに位が1つ変わるので、指数表記は位取りをぎゅっと短くしたものです。それぞれの位の仕組みは保護者のための位取りの解説にあり、位取りのゲームでブラウザで練習できます。

ブラウザで無料で遊ぶ位取り小1〜小2

つまずきやすいところ:指数の符号の向き

指数の符号は、生徒がいちばん間違えやすい手順です。大きな数では小数点が左に動くのに、指数は正だからです。向きのきまりを覚えるより、1つの問いで決めましょう。もとの数は10より大きいか、1より小さいか、です。

大きな数は、4.5を45,000にもどすために正の指数が必要です。小さな数は、7.2を0.00072に小さくするために負の指数が必要です。45,000 = 4.5 × 10⁻⁴と書いた生徒も、10⁻⁴をかけると4.5が1より小さくなるので、数秒で間違いに気づけます。

ふつうの書き方、指数表記、E表記のちがい

ふつうの書き方、指数表記、E表記は、同じ値を書く3つの方法で、国によって呼び名が変わります。アメリカの教科書では「standard form」がすべての位を書いたふつうの数を指し、OpenStaxの整数の章は770億ドルの予算をこの形で77,000,000,000ドルと書いています。一方、イギリスでは同じ言葉がa × 10ⁿの形そのものを指します。

書き方見た目使う場面150,000,000の例
ふつうの書き方すべての位を書く小学校、日常の数150,000,000(1億5000万)
指数表記(科学的記数法)a × 10ⁿ、1 ≤ a < 10中3の数学、理科、工学1.5 × 10⁸
イギリスの「標準形」A × 10ⁿ、1 ≤ A < 10イングランドの中等学校1.5 × 10⁸
E表記aEn電卓、表計算ソフト、プログラム1.5E8

イングランドの算数・数学の学習プログラムは、中学段階で「A × 10ⁿ(1 ≤ A < 10、nは正・負の整数または0)の形の数を読み取ってくらべる」ことを求めています。海外のプリントを使うときは、どの国のものかを確かめてから読みましょう。

電卓のEの読み方

電卓のEは「× 10の何乗」という意味で、6.02E23は6.02 × 10²³、7.2E-4は7.2 × 10⁻⁴です。答えが画面に入りきらないとき、表示がEに切りかわります。表計算ソフトでは同じ数が1.5E+08と表示されることがあり、+は指数が正であることを表します。

電卓に指数表記の数を入れるときは、EEやEXPと書かれたキーを使うと、「× 10の何乗」を1回で入力できます。アメリカのスタンダード8.EE.A.4も、計算機器が出した指数表記を読み取る力をはっきりあげています。

指数表記でのかけ算・わり算・たし算・ひき算

指数表記では、前の数と10の累乗を分けてあつかえるので、かけ算とわり算がかんたんになります。OpenStaxは「指数のきまりを使って、指数表記の数のかけ算とわり算をする」と1行で書いています。

  • かけ算: 前の数どうしをかけ、指数をたします。(3 × 10⁴) × (2 × 10⁵) = (3 × 2) × 10⁴⁺⁵ = 6 × 10⁹です。
  • わり算: 前の数どうしをわり、指数をひきます。(8 × 10⁶) ÷ (2 × 10²) = (8 ÷ 2) × 10⁶⁻² = 4 × 10⁴です。
  • 形を整える: 前の数が10以上になったら、小数点を1けた左に動かして指数に1をたします。(4 × 10²) × (3 × 10¹) = 12 × 10³ = 1.2 × 10⁴です。
  • 下に整える: 前の数が1より小さくなったら、小数点を1けた右に動かして指数から1をひきます。(2 × 10³) ÷ (5 × 10⁷) = 0.4 × 10⁻⁴ = 4 × 10⁻⁵です。
3つの計算例。(3 × 10⁴) × (2 × 10⁵) = 6 × 10⁹で3 × 2 = 6、4 + 5 = 9。(8 × 10⁶) ÷ (2 × 10²) = 4 × 10⁴で8 ÷ 2 = 4、6 − 2 = 4。12 × 10³ = 1.2 × 10⁴で3 + 1 = 4。
3つの計算例。(3 × 10⁴) × (2 × 10⁵) = 6 × 10⁹で3 × 2 = 6、4 + 5 = 9。(8 × 10⁶) ÷ (2 × 10²) = 4 × 10⁴で8 ÷ 2 = 4、6 − 2 = 4。12 × 10³ = 1.2 × 10⁴で3 + 1 = 4。

前の数は小数なので、計算は小数の計算です。前の数がきれいでないときの1.5 × 2.4や7.5 ÷ 0.25は、小数のかけ算とわり算の解説が役に立ちます。

たし算とひき算:先に指数をそろえる

指数表記のたし算とひき算は、2つの数の10の累乗が同じときだけできます。(3.2 × 10⁵) + (4.5 × 10⁴)なら、4.5 × 10⁴を0.45 × 10⁵に書き直します。それから前の数をたして3.2 + 0.45 = 3.65で、和は3.65 × 10⁵ = 365,000です。

ひき算も同じきまりです。(5 × 10⁶) − (2 × 10⁵)は(5 × 10⁶) − (0.2 × 10⁶) = 4.8 × 10⁶で、4,800,000です。ここでかけ算のように指数をたすと、3 × 10¹¹のような、およそ6万倍も大きすぎる間違った答えになります。

指数表記が身についたかを確かめるには

5つの短いサインで、指数表記が身についたかが分かります。中3の生徒にも、学び直す大人にも使えます。

  • 両方向の変換: 電卓なしで、82,000を8.2 × 10⁴に、3 × 10⁻²を0.03に直せますか。
  • 感覚で符号を決める: 数える前に、0.0009の指数が正か負かを言えますか。
  • 正しい形: 45 × 10³と0.5 × 10³が正しい形でないと気づき、4.5 × 10⁴と5 × 10²に直せますか。
  • 電卓の読み取り: 3.1E-5を3.1 × 10⁻⁵と読み、0.000031と書けますか。
  • 計算: (4 × 10³) × (5 × 10⁶)を計算し、20 × 10⁹を2 × 10¹⁰に整えられますか。

生徒にも大人にも使える10分の確認

10分の確認では、上のサインから1問ずつ出し、2週間、週に2回、数を変えてくり返します。答えはふつうの数にもどして採点すると、符号の間違いに気づけます。

大人も、実験の報告書、データの容量、国の予算、急にE+12と表示される表計算のセルなどで指数表記に出会います。大人が算数を得意になる方法では毎日の短い練習を紹介していて、大人向けの算数ゲームのページには大人のための練習がまとまっています。

指数表記でよくある間違いとまぎらわしい場合

指数表記の誤答のほとんどは5つの間違いから来ていて、どれもすぐに直せます。

  • 前の数が10以上: 45 × 10³は45,000と等しいですが、正しい形ではありません。小数点を1けた左に動かし、指数に1をたして4.5 × 10⁴にします。
  • 前の数が1より小さい: 0.5 × 10³は500と等しく、正しい形は5 × 10²です。
  • 指数の符号の間違い: 0.00072 = 7.2 × 10⁴は、10⁸倍もずれています。もとの数が大きいか小さいかを考えます。
  • 和で指数をたす: (2 × 10³) + (3 × 10³)は5 × 10³で、5 × 10⁶ではありません。指数をたすのはかけ算のときだけです。
  • 位ではなく0を数える: 2.5 × 10³は2,500で、2,500,000ではありません。指数は小数点を動かす回数で、2.5を2,500にするには3回で足ります。

負の指数、負の数、10⁰

負の指数は負の数を表すのではありません。7.2 × 10⁻⁴は0.00072で、小さな正の数です。負の数は前に−の記号をつけたままにし、−45,000 = −4.5 × 10⁴です。−の記号そのものは負の数の解説で説明しています。日本の中学校では主に10の正の累乗をあつかい、10⁻⁴のような負の指数は高校の数学で指数を広げるときに本格的に学びます。

10⁰ = 1なので、指数0は1以上10未満の数を表します。7 = 7 × 10⁰、3.9 = 3.9 × 10⁰です。0.00072の7が一万分の一の位にあることが指数−4のもとになっていて、その理由は保護者のための小数の解説で確かめられます。

指数表記のチェックリストと次の一歩

  • 前の数: 1以上10未満で、最後の0は書かない。
  • 指数: 小数点が動いたけた数。大きな数なら正、小さな数なら負。
  • 確かめ: 毎回ふつうの数にもどす。
  • かけ算・わり算: 前の数を計算し、指数をたすかひいて、形を整える。
  • たし算・ひき算: 先に10の累乗をそろえる。
  • 電卓: Eは「× 10の何乗」と読む。

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よくある質問

指数表記の数どうしのかけ算はどうしますか?

指数表記のかけ算は2つの手順です。前の数どうしをかけ、指数をたします。(3 × 10⁴) × (2 × 10⁵) = 6 × 10⁹です。前の数が10以上になったら、小数点を1けた左に動かして指数に1をたすので、12 × 10³は1.2 × 10⁴になります。

指数表記の数どうしのわり算はどうしますか?

指数表記のわり算は、前の数どうしをわり、指数をひきます。(8 × 10⁶) ÷ (2 × 10²) = 4 × 10⁴です。前の数が1より小さくなったら、小数点を1けた右に動かして指数から1をひくので、0.4 × 10⁻⁴は4 × 10⁻⁵になります。

指数表記の数どうしのたし算はどうしますか?

指数表記のたし算は、まず2つの数の10の累乗をそろえます。(3.2 × 10⁵) + (4.5 × 10⁴)なら、4.5 × 10⁴を0.45 × 10⁵に書き直し、前の数をたして3.2 + 0.45 = 3.65とします。和は3.65 × 10⁵で、365,000です。

電卓に出るEとは何ですか?

電卓の表示のEは「× 10の何乗」という意味で、6.02E23は6.02 × 10²³、7.2E-4は7.2 × 10⁻⁴です。答えのけたが多すぎて画面に入らないとき、電卓はE表記に切りかわります。このEは、およそ2.718の定数eとは関係ありません。

0.5 × 10³は指数表記といえますか?

0.5 × 10³は、前の数の0.5が1より小さいので、指数表記の正しい形ではありません。値は500で、正しくは5 × 10²です。前の数が1より小さくなったら、小数点を1けた右に動かし、指数を1小さくします。

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