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累乗と指数をやさしく解説:右上の小さな数の意味と、そこから出てくるきまり

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 更新日 · 読了目安12分
机の上に小さな積み木で作った3つの立方体。黄色の積み木が1個、1辺2個の青い立方体、1辺3個の大きなオレンジの立方体があり、横に緑の積み木が2個ばらばらに置かれている。

累乗の指数とは何ですか。指数のきまりはどう使いますか?

指数とは、数の右上に小さく書く数で、その数を何回かけ合わせるかを表します。2⁵ = 2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 32です。きまりはここから出てきます。同じ数の累乗どうしをかけるときは指数をたし、わるときは指数をひき、累乗をさらに累乗するときは指数をかけます。

この記事の要点

  • 指数は、底を何回かけ合わせるかを表します。2⁵は2 × 2 × 2 × 2 × 2のことで、32になります。
  • 10の累乗は位を動かします。10³ = 1,000なので、4 × 10³ = 4,000です。
  • かけ算では指数をたし、わり算では指数をひきます。ただし底が同じときに限ります。
  • 0でない数を0乗すると1です。2³、2²、2¹、2⁰と1段下がるごとに2でわっていくからです。
  • 負の指数は逆数を表します。2⁻³ = 1⁄8で、負の数にはなりません。

お子さんの宿題に2⁵とあって、答えの欄には10と書いてある。指数は、右上に小さく書くだけのささいな記号に見えますが、その小ささが10を32に変えます。指数のきまりの下には考え方が1つだけあり、それが分かれば、きまりは丸暗記するリストではなくなります。

指数とは何ですか?

指数とは、数の右上に小さく書く数で、底を何回かけ合わせるかを表します。2⁵なら底は2、指数は5で、2⁵ = 2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 32です。同じ数をいくつかかけ合わせたものを累乗と呼び、「2の5乗」と読みます。

OpenStaxの教科書『Prealgebra』は一文で言い切っています。「指数は、底aをいくつかけ合わせるかを教えてくれる」。かけ算が同じ数のたし算をまとめたものであるように、累乗は同じ数のかけ算をまとめたものです。2 × 5は2を5回たし、2⁵は2を5回かけます。

2の累乗は2倍ずつ大きくなります。1段ごとに2を1つ多くかけるので、2、4、8、16、32と進み、10段目で2¹⁰ = 1,024に届きます。

2の1乗から2の5乗までを、2、4、8、16、32個の積み木の並びで表した倍々の図。上に2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 32の式があり、2の5乗は2 × 5 = 10ではないという注意が添えられている。
2の1乗から2の5乗までを、2、4、8、16、32個の積み木の並びで表した倍々の図。上に2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 32の式があり、2の5乗は2 × 5 = 10ではないという注意が添えられている。

2乗と3乗:名前の由来

指数が2と3のときには、形にちなんだ呼び名があります。1辺が4の正方形には4 × 4 = 16個の小さな正方形が入るので、4²は「4の2乗」、英語では「4の正方形」と読みます。1辺が3の立方体には3 × 3 × 3 = 27個の小さな立方体が入るので、3³は「3の3乗」、英語では「3の立方体」です。

日本の小学生は、記号としての累乗より先に単位で出会っています。小学校学習指導要領は第4学年で面積の単位「平方センチメートル(cm²)」を、第5学年で体積の単位「立方センチメートル(cm³)」を扱います。右上の2と3は、ここで初めて目に入ります。イングランドのナショナルカリキュラムは5年目で「平方数と立方数、2乗(²)と3乗(³)の記号」を扱います。平方数のゲームは、7² = 49や12² = 144が数えずに出てくるまで、最初の12個の平方数を練習します。

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指数が大切な理由:10の累乗と位取り

指数がまず役に立つのは10の累乗で、これは位取りそのものを表します。どの位も右どなりの位の10倍なので、位は10¹ = 10、10² = 100、10³ = 1,000、10⁶ = 1,000,000と並びます。

アメリカの州共通基礎スタンダード 5.NBT.A.2は5年生に「10の累乗をかけたときの積の0の個数の決まりを説明する」ことと「10の累乗を整数の指数で表す」ことを求めます。日本の小学校では指数の記号は使わず、10倍、100倍すると位が上がるという形で同じ決まりを学びます。指数は0の数を数えます。4 × 10³ = 4,000、3.7 × 10² = 370で、小数点は右に2けた動きます。

その決まりの土台にある位の考え方は、保護者のための位取りの解説で扱っています。指数は素因数分解にも出てきて、素数をやさしく解説の記事では360を2³ × 3² × 5と書いています。

計算の順序と累乗

日本の中学1年の数学では、累乗は計算の順序の最初に来ます。中学校学習指導要領は第1学年で「正の数と負の数の四則計算をすること」を求め、教科書はこの単元で累乗と指数を導入し、「累乗・かっこの中 → かけ算・わり算 → たし算・ひき算」の順を教えます。アメリカでは州共通基礎スタンダード 6.EE.A.1が6年生に「整数の指数をふくむ式を書き、その値を求める」ことを求めます。

そのため3 + 2² × 5 = 3 + 4 × 5 = 23です。累乗が先だからです。かっこがあると変わります。(3 + 2)² = 5² = 25。順序の全体は計算の順序をやさしく解説にまとめています。

累乗の式を簡単にする手順

累乗の式は決まった順で簡単にします。底を確かめ、正しいきまりで指数をまとめ、最後に値を出します。例として2³ × 2⁴ ÷ 2⁵を使います。

  1. 底がそろっているか確かめる。 3つとも底は2なので、きまりが使えます。2³ × 3²のように底がちがうときは、それぞれの値を出してから計算します。8 × 9 = 72です。
  2. かけ算は指数をたす。 2³ × 2⁴ = 2³⁺⁴ = 2⁷。2が3つと2が4つで、2が7つになるからです。
  3. わり算は指数をひく。 2⁷ ÷ 2⁵ = 2⁷⁻⁵ = 2²。7つの2のうち5つが約分で消えるからです。
  4. 累乗の値を出す。 2² = 2 × 2 = 4。
  5. 書き広げて確かめる。 2³ × 2⁴ = 8 × 16 = 128、128 ÷ 32 = 4。2つの道の答えが一致します。

身につけたいのは手順5の習慣です。遠回りの計算と答えがちがったら、きまりの使い方がまちがっています。

ブラウザで無料で遊ぶ計算の順序小5〜

きまりが使えないところ

指数のきまりで1つにまとめられるのは、底が同じで、かけたりわったりしている累乗だけです。たし算には使えません。2³ + 2⁴ = 8 + 16 = 24で、2⁷ = 128にはなりません。かっこの中のたし算も分けられず、(3 + 4)² = 7² = 49ですが、3² + 4² = 9 + 16 = 25です。

かっこの中がかけ算なら分けられます。(2 × 5)³ = 10³ = 1,000、2³ × 5³ = 8 × 125 = 1,000。かけ算は組みかえられますが、たし算はそうはいかないからです。

どんな数も0乗すると1になる理由

0でない数を0乗すると1になります。理由は並べてみると分かります。2の累乗を上から書きます。2⁴ = 16、2³ = 8、2² = 4、2¹ = 2。1段下がるごとに2でわっているので、次は2 ÷ 2 = 1、これが2⁰です。

わり算のきまりからも同じところに着きます。5⁴ ÷ 5⁴ = 5⁴⁻⁴ = 5⁰で、0でない数を同じ数でわると1です。OpenStaxは定義として「aが0でない数なら、a⁰ = 1」と書いています。

2の累乗が半分ずつになっていく並び。2の4乗は16、続いて8、4、2、2の0乗は1、2のマイナス1乗は2分の1、2のマイナス2乗は4分の1で、カードの間に「÷ 2」の矢印がある。
2の累乗が半分ずつになっていく並び。2の4乗は16、続いて8、4、2、2の0乗は1、2のマイナス1乗は2分の1、2のマイナス2乗は4分の1で、カードの間に「÷ 2」の矢印がある。

負の指数:高校の数学の先取り

負の指数は、同じ並びを0の先まで続けたものです。もう1回2でわると2⁻¹ = 1⁄2、その次は2⁻² = 1⁄4なので、負の指数は逆数を表します。一般に2⁻³ = 1⁄2³ = 1⁄8、10⁻² = 1⁄100 = 0.01です。

日本では0乗と負の指数は高校の数学IIで、指数関数といっしょに習います。アメリカでは州共通基礎スタンダード 8.EE.A.1が8年生に置き、3² × 3⁻⁵ = 3⁻³ = 1⁄3³ = 1⁄27を例にあげています。小学生や中学生にこのきまりはまだ要りませんが、並びを一度見ておくと、きまりが出てきたときに初対面ではなくなります。

指数のきまりを並べて比べる

指数のきまりは5つで、どれも同じ数のかけ算を書き広げる手間をはぶく近道です。下の表は、きまりごとに例題と、いちばん多い誤答を並べたものです。

きまり式例題よくある誤答
積のきまりaᵐ × aⁿ = aᵐ⁺ⁿ3² × 3³ = 3⁵ = 2433⁶ = 729(指数をかけた)
商のきまりaᵐ ÷ aⁿ = aᵐ⁻ⁿ5⁶ ÷ 5⁴ = 5² = 251² = 1(底をわった)
累乗の累乗(aᵐ)ⁿ = aᵐⁿ(2³)² = 2⁶ = 642⁵ = 32(指数をたした)
0乗a⁰ = 1(a ≠ 0)7⁰ = 10
負の指数a⁻ⁿ = 1/aⁿ2⁻³ = 1/8−8

OpenStaxの累乗の性質は言葉でこう書いています。「累乗をさらに累乗するときは、指数をかける」。指数をたすのは積のきまりのほうで、この2つの取りちがえが、表の誤答5つのうち2つを占めています。

忘れたきまりを組み立て直す

指数のきまりを忘れても、小さな例を書き広げれば1分もかからずに組み立て直せます。(2³)²なら2³を2回書きます。(2 × 2 × 2) × (2 × 2 × 2)。2が6つなので指数はかけ算、3 × 2 = 6です。

2³ × 2²なら(2 × 2 × 2) × (2 × 2)。2が5つなので指数はたし算、3 + 2 = 5です。底も指数も小さくしておけば確かめは短く済み、この方法は表のどのきまりにも使えます。

指数が身についたかどうかを確かめるには

指数がお子さんに、あるいはあなた自身に分かっているかどうかは、5つの合図で分かります。どれも1分もかかりません。

  • 意味を声に出して言えるか。 4³の意味を聞きます。「4 × 4 × 4で64」なら正解、「4 × 3」は不正解です。
  • 10の累乗がひと目で分かるか。 10⁴と6 × 10²を聞きます。答えは10,000と600です。
  • 計算の順序。 2 × 3²を出します。答えは18で、3² = 9が先です。36と答えたら、かけ算を先にしています。
  • きまりを確かめつきで。 2⁴ × 2³を出します。2⁷ = 128という答えに、16 × 8 = 128という確かめがついてくれば十分です。
  • 0乗を理由つきで。 9⁰ = 1になる理由を聞きます。並びやわり算のきまりで説明できれば理由、「そういうきまりだから」は記憶です。

5分でできる確認

5分の確認には、種類ごとに1問ずつ入れます。累乗の値、10の累乗、計算の順序、きまり1つ、0乗です。数を変えて週2回、2週間続けてください。

答えだけでなく理由にも丸をつけます。2⁵ = 32と書いて2を5つ並べて見せられる子は考え方をつかんでいます。見覚えがあるから32と書いた子は、1か月後に10へ戻ってしまうことがあります。6年生向けの算数ゲームのページには、アメリカで指数が出てくる学年の練習を集めています。

指数でよくある間違いと、まぎらわしい場合

指数の誤答のほとんどは5つの間違いで説明でき、どれも一言で直せます。

  • 2³ = 6とする。 指数をかける数として使っています。意味が定着するまで、2 × 2 × 2 = 8と書き広げてください。
  • −3² = 9とする。 かっこがなければ指数は3にだけかかるので、−3² = −(3 × 3) = −9、(−3)² = (−3) × (−3) = 9です。中学1年で負の数を習うと、ここが最初のつまずきになります。
  • 2³ × 3² = 6⁵とする。 底をまとめてしまっています。底がちがえば別々に計算するので、答えは8 × 9 = 72、6⁵ = 7,776とはまったくちがいます。
  • (a + b)² = a² + b²とする。 たし算は分けられません。(3 + 4)² = 49と3² + 4² = 25で試してみてください。
  • 2⁻³ = −8とする。 負の指数は逆数を表すので、2⁻³ = 1⁄8で、正の数です。

知っておきたい特別な場合が3つあります。1は何乗しても1なので1¹⁰⁰ = 1、0は正の数で何乗しても0なので0⁵ = 0です。学校の教科書は0⁰を扱わず、だから0乗のきまりには「a ≠ 0」とついています。

指数のチェックリスト

  • 意味を言う。 指数は、底を何回かけ合わせるかを数えている。
  • 0を数える。 10ⁿは1のあとに0がn個。
  • 順序を守る。 累乗はかっこの次、かけ算より先。
  • まず底をそろえる。 積と商のきまりは、底が同じときだけ。
  • 遠回りで確かめる。 きまりに自信がないときは、小さな例を書き広げる。

大人が数学を学び直すと、指数は指数表記や複利で再び出てきます。大人が算数・数学を得意になるにはでは、計算の速さを取り戻す習慣を扱っています。大人向けの算数ゲームのページには、大人の学び手向けの練習をまとめています。

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よくある質問

指数とは何ですか?

指数とは、底の右上に小さく書く数で、底を何回かけ合わせるかを表します。10³なら底は10、指数は3で、10³ = 10 × 10 × 10 = 1,000です。「10の3乗」と読みます。日本では中学1年の数学で、累乗という言葉といっしょに習います。

負の指数はどういう意味ですか?

負の指数は、指数を正にした累乗で1をわった数を表します。2⁻³ = 1⁄2³ = 1⁄8、10⁻² = 1⁄100 = 0.01です。底が正なら答えも正のままです。指数のマイナスは逆数を指していて、答えを負にする記号ではないからです。

どんな数も0乗すると1になるのはなぜですか?

0でない数を0乗すると1になるのは、指数が1つ下がるごとに底で1回わるからです。底が2なら2³ = 8、2² = 4、2¹ = 2と続き、もう1回2でわると2⁰ = 1です。わり算のきまりでも同じで、5⁴ ÷ 5⁴ = 5⁰、0でない数を同じ数でわると1になります。

かけ算では指数をたすのですか?

同じ底の累乗どうしをかけるときは指数をたします。3² × 3³ = 3⁵ = 243です。底がちがうときは使えません。2³ × 3²は8 × 9 = 72で、指数はまとめられません。累乗の累乗もたし算ではなく、(2³)² = 2⁶のように指数をかけます。

指数はどうやって入力しますか?

電卓や表計算ソフト、ふつうの文字だけのメッセージでは、キャレット記号^で指数を書きます。2^5は2⁵のことです。ExcelやGoogleスプレッドシートでは、=2^5も=POWER(2,5)も32を返します。ワープロでは数を打ってから、指数の部分を上付き文字にします。

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