小数のかけ算・わり算:けた数を数え、小数点を移す

小数のかけ算とわり算はどうやって計算しますか?
小数のかけ算は、小数点がないものとして整数のようにかけ、かけられる数とかける数の小数点より下のけた数の和だけ、積の小数点を左へうちます。2.4 × 1.5 = 3.60です。小数のわり算は、わる数が整数になるまで、わる数とわられる数の小数点を同じけた数だけ右へ移してからわります。7.5 ÷ 0.25 = 750 ÷ 25 = 30です。
この記事の要点
- 小数のかけ算は整数のかけ算と同じようにでき、積の小数点より下のけた数は、かけられる数とかける数のけた数の和になります。0.25 × 0.4 = 0.100 = 0.1です。
- 小数でわるときは、まずわる数とわられる数に同じだけ10倍、100倍をかけます。4.2 ÷ 0.6は42 ÷ 6 = 7になります。
- 小数を整数でわるときは、商の小数点をわられる数の小数点にそろえてうつので、8.4 ÷ 4 = 2.1です。
- 10倍、100倍、1000倍すると、どの数字も1けた、2けた、3けた左へ位が上がるので、3.45 × 100 = 345です。
- 計算の前に見積もると、小数点の位置のまちがいに気づけます。2.4 × 1.5は2 × 2 = 4に近いはずだからです。
小5のお子さんの宿題に2.4 × 1.5があり、答えには3.6と書いてあります。思い出せるのは「小数点をそろえる」というやり方ですが、それはたし算のきまりです。小数のかけ算とわり算のやり方は、2つの習慣にまとまります。小数点がないものとしてかけてからけた数を数えること、そしてわる前にわる数を整数にすることです。
小数のかけ算で小数点の位置が変わる理由
小数点の位置が変わるのは、小数が分母10、100、1000の分数で、分数のかけ算では分母どうしもかけるからです。0.3 × 0.2は3/10 × 2/10 = 6/100で、6/100は0.06と書きます。
整数の部分の計算は3 × 2 = 6です。小数点の位置は分母で決まります。1/10の位どうしをかけると1/100の位になるので、答えは小数点より下が2けたになります。1/10の位や1/100の位がまだあやふやなら、まず保護者のための小数の解説で、小数の読み方、大小、直し方を確かめましょう。
日本では、小数×整数と小数÷整数を小4で、小数×小数と小数÷小数を小5で学びます。小学校学習指導要領は第4学年で「乗数や除数が整数である場合の小数の乗法及び除法の計算ができること」、第5学年で「乗数や除数が小数である場合の小数の乗法及び除法の意味について理解すること」を求めています。アメリカでは州共通基礎スタンダード 5.NBT.B.7が5年生に「具体物や図、位取りにもとづく方法を使って、1/100の位までの小数のたし算、ひき算、かけ算、わり算をする」ことを求めています。よく使われる図が、100マスの方眼です。
100マスの方眼で見る面積図
面積図では、0.3 × 0.2を10 × 10の方眼の上で、色をぬった2本の帯が重なる部分として表します。0.3として10列のうち3列、0.2として10行のうち2行に色をぬると、帯は3 × 2 = 6個の小さな正方形で重なります。
小さな正方形1個は方眼全体の1/100なので、重なりは6/100 = 0.06です。この図を見ると、積がどちらの数よりも小さくなる理由も分かります。一部のそのまた一部を取っているからです。

小数のかけ算のやり方を順番に
小数のかけ算は整数の筆算と同じで、最後にひと手間だけ増えます。小数点より下のけた数を数えて、小数点をうつことです。同じ5つの手順で、どんな大きさの数にも、お金にも使えます。
- まず見積もる。 それぞれの数を暗算できる整数にまるめます。2.4 × 1.5は2 × 2 = 4に近い数です。
- 小数点がないものとして計算する。 右にそろえて書き、整数としてかけます。24 × 15 = 360です。
- 両方の小数点より下のけた数を数える。 2.4は1けた、1.5も1けたなので、積は1 + 1 = 2けたです。
- 小数点をうつ。 360の右から2けたのところに小数点をうって3.60、つまり3.6です。
- 見積もりとくらべる。 3.6は4に近いので、小数点の位置は合っています。36や0.36なら、ここで気づけます。
0.25 × 0.4も同じ手順でできます。整数としての積は25 × 4 = 100、けた数は2 + 1 = 3で、100に小数点より下3けたをとると0.100、つまり0.1です。整数のかけ算の筆算そのものは、筆算のかけ算の教え方で1けたずつ説明しています。
無料で印刷できるプリントかけ算 — 5年生ワークシート · PDFつまずきやすいところ:0を補う
積のけた数が足りないときは、前に0を補って、必要なけた数にします。0.03 × 0.2なら、整数としての積は3 × 2 = 6、けた数は2 + 1 = 3です。
6は1けたしかないので、前に0を2つ書いて0.006にします。この手順をとばすと0.6や0.06になり、100倍や10倍の大きさになってしまいます。
小数のわり算のやり方を順番に
小数のわり算には2つの場合があります。小数を整数でわる場合と、小数でわる場合です。2つ目の場合は、1つの動きで1つ目の場合に変わります。
小数を整数でわる。 ふつうにわり算をして、商の小数点を、わられる数の小数点にそろえてうちます。8.4 ÷ 4なら、8 ÷ 4 = 2、小数点をうって、4 ÷ 4 = 1なので、答えは2.1です。
小数でわる。 わる数が整数になるまで、わる数とわられる数に同じだけ10倍、100倍をかけます。4.2 ÷ 0.6なら両方を10倍して42 ÷ 6 = 7、7.5 ÷ 0.25なら両方を100倍して750 ÷ 25 = 30です。

OpenStaxの初等代数の教科書は、きまりを1行で書いています。「小数点をいちばん右まで移して、わる数を整数にする」、そしてわられる数の小数点も「必要なら0を書いて、同じけた数だけ右へ移す」。整数を小数でわるときも同じで、12 ÷ 0.4は120 ÷ 4 = 30になります。
小数のわり算の筆算
小数のわり算の筆算は、ふつうの筆算に、商の小数点をうつことと、あまりが出たらわられる数に0をつけたしてわり進むことを加えたものです。13.5 ÷ 6なら、13の中に6は2回入って1あまり、小数点をうって、15の中に6は2回入って3あまります。
13.5を13.50と考えて0をおろすと、30の中に6はちょうど5回入るので、13.5 ÷ 6 = 2.25です。この手順を支える「たてる、かける、ひく、おろす」のくり返しは、わり算の筆算の教え方で扱っています。
けた数を数える方法、分数、10倍・100倍のちがいとお金の例
小数のよく使う方法はどれも同じ答えになりますが、向いている場面がちがいます。目の前の数に合った方法を選び、どの方法でも見積もりを確かめに使いましょう。
| 方法 | やり方 | 例 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|---|---|
| けた数を数える | 整数としてかけ、積に両方の小数点より下のけた数の和だけ小数点をうつ | 2.4 × 1.5 → 360 → 3.60 | どんな小数のかけ算にも | 0を補う必要がある短い積 |
| 分数に直す | それぞれの小数を分母10や100の分数にしてかける | 0.3 × 0.2 = 3/10 × 2/10 = 6/100 | きまりの理由を説明する | 3けた以上だと時間がかかる |
| 見積もりで確かめる | 整数にまるめて暗算する | 2.4 × 1.5 ≈ 2 × 2 = 4 | 小数点の位置のまちがいに気づく | 1より小さい数は0にまるまり、大きさが分からなくなる |
| 10倍・100倍で位をずらす | 10倍、100倍、1000倍なら数字を左へ、1/10、1/100なら右へずらす | 3.45 × 100 = 345 | 単位の換算(mからcm、kgからg) | 0を書き忘れる:0.7 × 100 = 70 |
| わる数を整数にする | わる数とわられる数に同じだけ10倍、100倍をかける | 7.5 ÷ 0.25 = 750 ÷ 25 | 小数でわるすべての問題 | 片方の数だけ小数点を移してしまう |
お金や長さ、かさは、宿題の外でこれらの方法が出てくる場面で、どの例も同じ手順でできます。
- 飲み物: 2.35 Lのペットボトル3本は235 × 3 = 705で、小数点より下2けたなので7.05 Lです。
- ガソリン: 1 Lあたり170円で12.5 L入れると、170 × 125 = 21250で、小数点より下1けたなので2125.0、つまり2,125円です。
- ウォーキング: 1日3.2 kmを5日歩くと、32 × 5 = 160で、小数点より下1けたなので16 kmです。
- リボン: 22.5 cmのリボンを1.5 cmずつに切ると、22.5 ÷ 1.5 = 225 ÷ 15 = 15本です。
- 燃費: 14.5 Lで261 km走ったら、26100 ÷ 1450 = 18で、1 Lあたり18 kmです。
声に出して見積もると、小数点の位置がごまかせなくなります。「約12 Lで1 L約170円なら約2,000円」と言えば、21,250円や212.5円は明らかにおかしいと分かります。百分率の問題も同じかけ算を使い、4,000円の15%は0.15 × 4,000 = 600円です。百分率(パーセント)の計算方法は、この手順の上に積み上がっています。
10倍、100倍、1000倍と、1/10、1/100、1/1000
10倍、100倍、1000倍すると、どの数字も1けた、2けた、3けた左へ位が上がります。それぞれの位は、すぐ右の位の10倍の大きさだからです。3.45 × 10 = 34.5、3.45 × 100 = 345、3.45 × 1000 = 3450です。
1/10、1/100にすると数字は右へずれます。3.45 ÷ 10 = 0.345、45 ÷ 100 = 0.45です。アメリカのスタンダード5.NBT.A.2は「小数に10の累乗をかけたりわったりしたときの、小数点の位置のきまりを説明する」ことを求めています。それぞれの位が次の位の10倍になる理由は、保護者のための位取りの解説で説明しています。
ブラウザで無料で遊ぶ位取り小1〜小2小数のかけ算・わり算の理解を確かめるには
5つの短い問いで、手順が身についているかが分かります。先に見積もりを、それから途中の式を聞きます。
- 1/10の位どうし: 0.6 × 0.7。6 × 7 = 42で、けた数は2なので、答えは0.42です。
- 0を補う: 1.2 × 0.05。12 × 5 = 60で、けた数は3なので0.060、答えは0.06です。
- 小数でわる: 5.6 ÷ 0.8。56 ÷ 8で、答えは7です。
- 10の累乗: 4.5 ÷ 100。答えは0.045です。
- 整数を小数でわる: 9 ÷ 0.3。90 ÷ 3で答えは30、9より大きくなります。
学年に合わせた確認
日本では小5のうちに、小数×小数と小数÷小数ができるようになることが目標です。アメリカでは5年生が1/100の位までの小数を、6年生がけた数の多い小数を筆算であつかいます。スタンダード 6.NS.B.3は6年生に「けた数の多い小数のたし算、ひき算、かけ算、わり算を、それぞれの筆算でなめらかにする」ことを求めています。
イングランドの算数・数学のナショナルカリキュラムも6年目に同じくらいの目標を置き、「小数点より下2けたまでの1けたの数に整数をかける」ことと「答えが小数点より下2けたまでになる場合に、筆算でわり算をする」ことを求めています。その程度の練習を印刷して使うなら、5年生向けのわり算プリントが答えつきです。
小数のかけ算・わり算でよくある間違い
誤答のほとんどは4つの間違いから来ていて、どれも一言で直せます。
- かけ算で小数点をそろえる: 小数点をそろえるのはたし算のきまりで、2.4 × 1.5で小数点をそのまま下ろすと36.0になります。数を右にそろえて書き、小数点より下のけた数を数えます。
- 0を補い忘れる: 0.03 × 0.2を0.06と書くと、1けた足りません。積は小数点より下3けたが必要なので、0.006です。
- わる数だけ小数点を移す: 7.5 ÷ 0.25を7.5 ÷ 25にすると0.3になり、100分の1の大きさです。両方の数に同じだけ10倍、100倍をかけます。
- かけ算はいつも大きくなると思う: 0.5 × 8 = 4は8より小さく、6 ÷ 0.5 = 12は6より大きくなります。1より小さい数をかけると小さくなり、1より小さい数でわると大きくなります。
まぎらわしい場合:積の最後の0
積の最後の0は、小数点をうつまでは数に入れ、うったあとで消せます。0.25 × 0.4では、積100に小数点より下3けたが必要なので0.100になり、これは0.1と同じです。
けた数を数える前に0を消してしまうのが落とし穴です。100を1として数えると0.001になり、100分の1の大きさになってしまいます。お金は円単位で答えるので、2125.0円は2,125円と書きます。
小数のかけ算・わり算のチェックリスト
- 見積もる: 始める前に整数にまるめて、だいたいの答えを言う。
- かけ算: 小数点を気にせず整数としてかけ、両方の小数点より下のけた数を数える。
- 0: 短い積の前には0を補う。最後の0は、小数点をうってから消す。
- わり算: 両方に10倍、100倍、1000倍をかけて、わる数を整数にする。
- 小数点をそろえる: 筆算では、商の小数点をわられる数の小数点の真上にうつ。
- 確かめる: 商にわる数をかけるか、積を見積もりとくらべる。
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よくある質問
小数のかけ算はどうやって計算しますか?
小数のかけ算は3つの動きです。小数点がないものとしてかけ、かけられる数とかける数の小数点より下のけた数を数え、積にそのけた数だけ小数点をうちます。2.4 × 1.5なら、整数として24 × 15 = 360、けた数は1 + 1 = 2なので、答えは3.60、つまり3.6です。
小数÷小数はどうやって計算しますか?
わる数が整数になるように、わる数とわられる数の両方に同じだけ10倍、100倍をかけてからわります。7.5 ÷ 0.25なら、両方を100倍して750 ÷ 25 = 30です。両方を同じ数倍しているので、商は変わりません。
整数を小数でわるにはどうしますか?
やり方は同じです。わる数が整数になるまで両方を10倍、100倍、1000倍し、必要なら整数の後ろに0をつけます。12 ÷ 0.4なら、両方を10倍して120 ÷ 4 = 30です。確かめは30 × 0.4 = 12です。
わり算で小数点を移すのはなぜですか?
わる数とわられる数に同じ数をかけても商は変わらず、わる数が整数のほうが計算しやすいからです。4.2 ÷ 0.6は4.2の中に0.6がいくつ入るかを聞いていて、42 ÷ 6は同じことを0.1を単位にして聞いているので、どちらも答えは7です。
小数を10倍、100倍、1000倍するにはどうしますか?
小数を10倍、100倍、1000倍すると、どの数字も1けた、2けた、3けた左へ位が上がり、小数点が右へ移ったように見えます。3.45 × 10 = 34.5、3.45 × 100 = 345、3.45 × 1000 = 3450です。1/10、1/100にすると数字は右へずれ、3.45 ÷ 10 = 0.345です。
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