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分数のわり算:わる数をひっくり返してかける手順と、それで正しくなる理由

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 更新日 · 読了目安11分
皿の上で8切れに切り分けたパイ。ケーキサーバーで1切れが持ち上げられ、横に大きさのちがう4つの計量カップが重ねて置かれている。

分数のわり算はどうやって計算しますか?

分数のわり算は、わられる数はそのままにして、÷を×に変え、わる数の分母と分子を入れかえた逆数をかけます。あとは分子どうし、分母どうしをかけて約分します。たとえば3⁄4 ÷ 1⁄8 = 3⁄4 × 8⁄1 = 24⁄4 = 6です。帯分数は先に仮分数に直し、整数は分母が1の分数として書きます。

この記事の要点

  • 分数のわり算は、わる数がわられる数にいくつ分入るかを聞いています。3 ÷ 1⁄2 = 6なのは、3の中に1⁄2が6つ入るからです。
  • 計算は、わられる数はそのまま、÷を×に変え、わる数を逆数にしてかけます。
  • 逆数をかけてよいのは、1⁄2でわることと2をかけることが同じ答えになるからです。
  • 帯分数は、逆数にする前に仮分数に直します。2 1⁄2 ÷ 1 1⁄4 = 5⁄2 × 4⁄5 = 2です。
  • 答えにわる数をかけると、どんな分数のわり算も確かめられます。6 × 1⁄8 = 6⁄8 = 3⁄4です。

お子さんの宿題に3 ÷ 1⁄2とあり、答えは6なのに、お子さんは1 1⁄2と書いている。分数のわり算は、多くの大人が「ひっくり返してかける」と手順だけを覚えていて、その理由を覚えていない数少ない学校のきまりの1つです。手順は4つ、理由は絵1枚で済むので、ひと晩あればお子さんにもあなたにも分かるようになります。

分数のわり算は何を聞いていますか?

分数のわり算は、ある量の中に別の量がいくつ分入るかを聞いています。3 ÷ 1⁄2は「3の中に1⁄2はいくつ入るか」という問いで、1の中に1⁄2は2つ、3の中には6つあるので、3 ÷ 1⁄2 = 6です。

1 1⁄2と書いたお子さんは、別の問いに答えています。「3の半分はいくつか」。これは3 × 1⁄2、かけ算です。わり算の記号を「いくつ分入るか」と読めば、2つの問いを区別できます。

この読み方は、お子さんがもう知っている整数のわり算にもそのまま使えます。12 ÷ 3は、12の中に3がいくつ入るかを聞いています。わり算の筆算の教え方では、大きな数でこの「いくつ分入るか」の意味を育てています。

1と書かれた3本の帯がそれぞれ半分に切られ、6つの半分に1から6の番号がついている。下に3 ÷ 1⁄2 = 6と6 × 1⁄2 = 3の式がある。
1と書かれた3本の帯がそれぞれ半分に切られ、6つの半分に1から6の番号がついている。下に3 ÷ 1⁄2 = 6と6 × 1⁄2 = 3の式がある。

答えが大きくなることが多い理由

わる数が1より小さいとき、分数のわり算の答えはわられる数より大きくなります。小さなかけらは、1つ分よりたくさん入るからです。3 ÷ 1⁄2は6、3 ÷ 1⁄4は12です。

答えが小さくなるのは、わる数が1より大きいときだけです。この意外さは、きまりより先に声に出して伝える値打ちがあります。わり算をすると数は小さくなるはずだと思っている子は、正しい答えをわざわざ「直して」しまうからです。

分数のわり算の手順

わる数の逆数をかける方法なら、どんな分数どうしのわり算も4つの手順で解けます。整数や帯分数があるときは、その前に準備の手順が1つ加わります。例として、州共通基礎スタンダード 6.NS.A.1にもある2⁄3 ÷ 3⁄4を使います。

  1. どの数も分数で書く。 整数は分母を1にして、4なら4⁄1と書きます。帯分数は仮分数に直します。2⁄3 ÷ 3⁄4は、どちらももう分数です。
  2. わられる数はそのまま。 2⁄3はまったく変えません。変えるのは2つ目の数、わる数だけです。
  3. ÷を×に変える。 式は2⁄3 × □になります。
  4. わる数を逆数にする。 わる数の3⁄4は、分母と分子を入れかえた逆数の4⁄3になります。式は2⁄3 × 4⁄3です。
  5. かけて約分する。 分子どうし、分母どうしをかけます。2 × 4 = 8、3 × 3 = 9なので、2⁄3 ÷ 3⁄4 = 8⁄9。これ以上約分できません。

確かめ方もスタンダード自体が書いています。2⁄3 ÷ 3⁄4 = 8⁄9なのは「8⁄9の3⁄4が2⁄3だから」。3⁄4 × 8⁄9 = 24⁄36で、24⁄36を約分すると2⁄3です。

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まちがえやすい手順

間違いのほとんどは準備の手順から始まります。帯分数は、ひっくり返す前に仮分数に直さなければならないからです。2 1⁄2 ÷ 1 1⁄4なら、2 1⁄2を5⁄2に(整数2は1⁄2が4つ分、それに1⁄2が1つ)、1 1⁄4を5⁄4に書き直します。

それから手順どおりに進めます。5⁄2 × 4⁄5 = 20⁄10 = 2。かける前に約分することもでき、分子の5と分母の5が消えて4⁄2 = 2になります。□にあてはまる数のゲームは、どの確かめにも出てくる「何をかけるとこうなるか」という考え方を練習します。

逆数をかける方法、通分する方法、図で考える方法

分数のわり算を正しく解く方法は3つあります。逆数をかける方法がいちばん速く、通分する方法は答えが正しい理由を示し、図で考える方法は意味を絵にします。

方法やり方向いている場面弱点
逆数をかける3/4 ÷ 1/8 = 3/4 × 8/1 = 24/4 = 6速さ、どんな分数でも、宿題のプリント意味が分からないままでも使えてしまう
通分する3/4 ÷ 1/8 = 6/8 ÷ 1/8 = 6 ÷ 1 = 6答えが正しい理由を見せたいとき分母に共通な約数がないと遅くなる
図で考える(いくつ分)8等分した帯に3/4をかき、1/8のかけらを数える最初の授業、答えが妥当か確かめるとき分母が大きかったり半端だったりすると、かきにくい

どの方法を選ぶか

分数のわり算に初めて出会う子には、図で考える方法が先です。帯の上でかけらを数えると、答えが目に見えるからです。3 ÷ 1⁄2や2 ÷ 1⁄3のような、扱いやすい数で使ってください。

逆数をかける方法は最後、わり算が何を聞いているのかを子どもが言えるようになってからです。通分する方法はその2つの間の橋で、「でも、どうしてひっくり返すの?」と聞かれたときに使う方法です。

逆数をかけると正しくなる理由

逆数をかけてよいのは、分数でわることと、その逆数をかけることが同じ答えになるからです。1⁄2でわるとは1⁄2がいくつあるかを数えることで、1の中には1⁄2が2つあるので、1⁄2でわることは2をかけることと同じです。

1⁄8でも同じです。1の中に1⁄8は8つあるので、1⁄8でわることは8をかけることです。3⁄4のようなわる数なら、1の中に1⁄4が4つあり、その1⁄4が3つで3⁄4のかけら1つになるので、3⁄4でわることは4をかけて3でわること、つまり4⁄3をかけることです。

日本の小学校学習指導要領は、第6学年で「乗数や除数が整数や分数である場合も含めて,分数の乗法及び除法の意味について理解すること」を求め、内容の取扱いで「逆数を用いて除法を乗法の計算としてみること」を扱うと定めています。アメリカのWhat Works Clearinghouseの分数の実践ガイドも3つ目の推奨として「分数の計算の手順がなぜ筋が通っているのかを理解できるよう支援する」ことをあげています。理由を知っている子は、手順を忘れても組み立て直せます。

通分を使った説明

通分する方法は、同じ大きさのかけらを使ってきまりを説明します。3⁄4を6⁄8に直すと、3⁄4 ÷ 1⁄8は6⁄8 ÷ 1⁄8になり、6つの1⁄8の中に1⁄8がいくつあるかという問いになります。答えは6です。

逆数をかける方法でも同じ数に着きます。3⁄4 × 8⁄1 = 24⁄4 = 6。2つの計算を1本の帯の上に並べて見せると、たいていその瞬間に、ひっくり返すことが手品に見えなくなります。

4等分して3つ分に色をぬった帯の下に、8等分して6つ分に色をぬり番号をつけた帯。続いて3⁄4 ÷ 1⁄8 = 6⁄8 ÷ 1⁄8 = 6と3⁄4 × 8⁄1 = 24⁄4 = 6の式がある。
4等分して3つ分に色をぬった帯の下に、8等分して6つ分に色をぬり番号をつけた帯。続いて3⁄4 ÷ 1⁄8 = 6⁄8 ÷ 1⁄8 = 6と3⁄4 × 8⁄1 = 24⁄4 = 6の式がある。

この方法はむずかしい数でも使えます。2⁄3 ÷ 3⁄4なら、どちらも分母12に通分して8⁄12 ÷ 9⁄12 = 8⁄9。逆数をかけたときと同じ答えです。この手順が頼る大きさの等しい分数は、保護者のための分数の解説で扱っています。

分数÷整数と、整数÷分数

分数を整数でわると小さくなり、整数を1より小さい分数でわると大きくなります。整数を分母が1の分数で書けば、どちらも同じきまりで計算できます。

  • 分数 ÷ 整数: 2⁄3 ÷ 4 = 2⁄3 × 1⁄4 = 2⁄12 = 1⁄6。ケーキの2⁄3を4人で分けると、1人分はケーキの1⁄6です。
  • 整数 ÷ 分数: 6 ÷ 2⁄3 = 6⁄1 × 3⁄2 = 18⁄2 = 9。6の中に2⁄3のかけらが9つ入ります。
  • 帯分数 ÷ 帯分数: 2 1⁄2 ÷ 1 1⁄4 = 5⁄2 ÷ 5⁄4 = 5⁄2 × 4⁄5 = 2。1 1⁄4のかけら2つで2 1⁄2です。
  • 分数 ÷ 分数: 3⁄4 ÷ 1⁄2 = 3⁄4 × 2⁄1 = 6⁄4 = 1 1⁄2。3⁄4の中に1⁄2が1つ半入ります。

日本とアメリカでは何年生で習うか

日本では、分数のかけ算とわり算は整数をかける・わる場合も含めて、すべて小6でまとめて習います。仮分数と帯分数は小4、約分と通分は小5なので、小6の分数のわり算はその2年分の上に乗っています。アメリカは2年に分け、州共通基礎スタンダード 5.NF.B.7で5年生に「単位分数を整数でわり、整数を単位分数でわる」ことを求め、1⁄3 ÷ 4 = 1⁄12や4 ÷ 1⁄5 = 20を例にあげ、注で「分数を分数でわることはこの学年では求めない」としています。

6年生ではスタンダード6.NS.A.1で分数÷分数が加わり、(a⁄b) ÷ (c⁄d) = ad⁄bcという一般のきまりも含みます。イングランドではナショナルカリキュラムが6年目で「真分数を整数でわる」ことを求め、1⁄3 ÷ 2 = 1⁄6を例にしています。

日本の小5で2⁄3 ÷ 3⁄4に取り組む子は、1年先の内容をやっています。学年ごとに求められる力は、5年生向けの算数ゲームと6年生向けの算数ゲームのページにまとめています。

分数のわり算でよくある間違い

分数のわり算の誤答のほとんどは4つの間違いから来ていて、どれもすぐに直せます。

  • わられる数をひっくり返す: 2⁄3 ÷ 3⁄4を3⁄2 × 3⁄4とすると9⁄8になります。ひっくり返すのはわる数だけで、正しい答えは8⁄9です。
  • 帯分数を仮分数に直す前にひっくり返す: 1 1⁄4の1⁄4だけをひっくり返して整数部分を落とし、4にしてしまう子は、2 1⁄2 × 4 = 10と答えます。先に5⁄4に直せば、答えは2です。
  • 約分しない: 20⁄10は正しいけれど、まだ途中です。分母と分子を最大公約数の10でわって2にします。
  • 答えが小さくなると思いこむ: わり算は数を小さくすると思っている子は、3 ÷ 1⁄2 = 6を信じません。3の中に1⁄2がいくつ入るかを聞けば、6に納得できます。

0でわることは、このきまりの外です。0⁄5のように分子が0の分数は0に等しく、逆数がないので、それでわることはできません。

かけ戻して答えを確かめる

答えにわる数をかけると、わられる数に戻らなければなりません。この1行で、上の間違いはすべて見つかります。3⁄4 ÷ 1⁄8 = 6なら、6 × 1⁄8 = 6⁄8 = 3⁄4で確かめます。

わられる数をひっくり返した間違いなら、確かめはすぐに失敗します。9⁄8 × 3⁄4 = 27⁄32で、2⁄3になりません。逆の計算で確かめる同じ習慣は、百分率(パーセント)の計算方法にも、保護者のための小数の解説で扱う小数のわり算にも出てきます。

無料で印刷できるプリントわり算 — 6年生ワークシート · PDF

分数のわり算のチェックリスト

  • わり算が何を聞いているか言う: わる数が、わられる数にいくつ分入るか。
  • 先に直す: 整数は分母を1に、帯分数は仮分数に。
  • そのまま、×に、逆数に: わられる数はそのまま、÷を×に変え、わる数だけを逆数にする。
  • かけて約分する: 分子どうし、分母どうしをかけ、それ以上約分できない形にする。
  • かけ戻して確かめる: 答え × わる数が、わられる数に等しくなる。

整数のわり算と九九がすらすら出てくると、どの手順も速くなります。約分のたびに、わり算の問いが出てくるからです。わり算のゲームは登録なしでブラウザで無料で遊べ、印刷できる6年生向けのわり算プリントには答えもついています。

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よくある質問

分数のわり算では、なぜわる数をひっくり返すのですか?

ある数でわることは、その数の逆数をかけることと同じ答えになるからです。1⁄2でわるとは1⁄2がいくつ入るかを聞くことで、1の中には1⁄2が2つあるので、1⁄2でわることは2をかけることと同じです。どの分数でも同じで、3⁄4でわることは4⁄3をかけることと同じです。

分数を整数でわるにはどうしますか?

整数を分母が1の分数として書き、それを逆数にしてかけます。2⁄3 ÷ 4なら、4を4⁄1と書き、逆数の1⁄4にして、2⁄3 × 1⁄4 = 2⁄12 = 1⁄6です。分子はそのまま、分母に整数をかけるという近道でも同じ答えになります。

帯分数のわり算はどうしますか?

まずそれぞれの帯分数を仮分数に直し、それからわる数の逆数をかけます。2 1⁄2 ÷ 1 1⁄4なら、5⁄2と5⁄4になり、わる数を4⁄5にして、5⁄2 × 4⁄5 = 20⁄10 = 2です。仮分数に直す前にひっくり返すと、答えをまちがえます。

分数でわると、答えが大きくなるのですか?

0より大きく1より小さい分数でわると、正の数は大きくなります。小さなかけらは何個も入るからです。たとえば3 ÷ 1⁄2 = 6、3⁄4 ÷ 1⁄8 = 6です。5⁄4のように1より大きい分数でわると、小さくなります。2 1⁄2 ÷ 1 1⁄4 = 2です。

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