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最大公約数と最小公倍数をやさしく解説:3つの求め方と使い分け

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 更新日 · 読了目安13分
テーブルの上に紙袋が2列に6つ並び、どの袋にも同じように赤いりんご3個とオレンジ4個が入っていて、果物を同じ数ずつ分けた様子を表している。

最小公倍数と最大公約数とは何ですか。どうやって求めますか?

最小公倍数は2つの数の公倍数のうちいちばん小さい数、最大公約数は2つの数の公約数のうちいちばん大きい数です。12と18なら、最大公約数は6、最小公倍数は36です。求め方は、約数や倍数を書き並べる方法、素因数分解する方法、すだれ算(連除法)の3つがあります。

この記事の要点

  • 2つの数の最大公約数は、どちらも割り切れるいちばん大きい数です。12と18の最大公約数は6です。
  • 2つの数の最小公倍数は、どちらでも割り切れるいちばん小さい数です。6と8の最小公倍数は24です。
  • 素因数分解をすると両方が一度に出ます。最大公約数は共通する素数を少ないほうの個数だけ、最小公倍数はすべての素数を多いほうの個数だけかけます。
  • 最大公約数と最小公倍数の積は、いつも2つの数の積に等しくなります。だからaとbの最小公倍数はa × b ÷ 最大公約数です。
  • 最大公約数は同じ数ずつ分けることと約分に、最小公倍数は通分と、くり返す2つのできごとが次にそろう時刻に使います。

分数の宿題のプリントに「6と8の最小公倍数を求めましょう」とあり、次の行には「12と18の最大公約数を求めましょう」とある。2つの言葉は似て聞こえ、子どもはよく取りちがえます。どちらもそれぞれの数の素因数の上に立っていて、3つの短い方法で求められます。

最大公約数と最小公倍数とは何ですか?

2つの数の最大公約数は、どちらも割り切れるいちばん大きい数で、最小公倍数は、どちらでも割り切れるいちばん小さい数です。12と18なら、最大公約数は6、最小公倍数は36です。

12の約数は1、2、3、4、6、12で、18の約数は1、2、3、6、9、18です。共通する約数、つまり公約数は1、2、3、6なので、いちばん大きいのは6です。

12の倍数は12、24、36、48、18の倍数は18、36、54です。両方に最初に出てくる数は36なので、最小公倍数は36です。

約数と倍数:取りちがえてはいけない2つの言葉

ある数の約数とは、その数をあまりなく割り切れる数なので、約数がその数より大きくなることはありません。倍数とは、その数に1、2、3、…をかけた数なので、倍数がその数より小さくなることはなく、どこまでも続きます。

日本の小学校学習指導要領は第5学年で「約数,倍数について知ること」をあげ、用語として最大公約数、最小公倍数、通分、約分を並べています。アメリカの州共通基礎スタンダード 4.OA.B.4は4年生で「1から100までの整数について、かけ算になる数の組をすべて見つける」ことと「整数はその約数のどれの倍数でもある」と気づくことを求めます。18になるかけ算の組は1 × 18、2 × 9、3 × 6で、その組に出てくる数はどれも18の約数です。

「約数」と「倍数」を区別できている子は、最大公約数と最小公倍数の問題をほとんど解けたようなものです。約数の組のゲームは1つ目の言葉を、倍数のゲームは2つ目の言葉を練習します。

樹形図で12を2、2、3に、18を2、3、3に分けている。ベン図の重なりに共通の2と3が入り、2 × 3 = 6と2 × 2 × 3 × 3 = 36が導かれている。
樹形図で12を2、2、3に、18を2、3、3に分けている。ベン図の重なりに共通の2と3が入り、2 × 3 = 6と2 × 2 × 3 × 3 = 36が導かれている。

最大公約数と最小公倍数が大切な理由

最大公約数と最小公倍数は、日本では小5の分数の学習を支える道具です。約分は分母と分子を公約数でわることで、最大公約数でわれば1回で済みます。通分は分母を公倍数にそろえることで、最小公倍数を使えば数がいちばん小さくなります。アメリカでは州共通基礎スタンダード 6.NS.B.4が6年生に「100以下の2つの整数の最大公約数と、12以下の2つの整数の最小公倍数を求める」ことを求めています。

同じスタンダードは最大公約数を分配法則と結びつけ、「36 + 8を4 (9 + 2)と表す」例をあげています。36と8の最大公約数は4なので、36 + 8 = 4 × 9 + 4 × 2 = 4 × (9 + 2) = 44です。日本の子どもは小4で計算のきまりとして、この形に出会っています。

イングランドはこの力を何年かに分けています。ナショナルカリキュラムは6年目で「公約数、公倍数、素数を見つける」ことを求め、最大公約数と最小公倍数という名前はキーステージ3で出てきます。

最大公約数を使うときと、最小公倍数を使うとき

最大公約数は「同じ数ずつのグループがいくつ作れるか」に、最小公倍数は「2つの数え方がいつそろうか」に答えます。文章題でどちらを使うか迷ったら、この2つの問いを当ててみてください。

  • 同じ数ずつ分ける(最大公約数): りんご18個とオレンジ24個を、あまりが出ないように同じ中身の袋に分けます。18と24の最大公約数は6なので、袋は6つ、1袋にりんご3個とオレンジ4個です。
  • 約分する(最大公約数): 18/24の分母と分子を最大公約数の6でわると、1回で3/4になります。大きさの等しい分数は保護者のための分数の解説でくわしく扱っています。
  • 次にそろうとき(最小公倍数): 6分おきに出るバスと8分おきに出るバスが、どちらも9時ちょうどに出ます。6と8の最小公倍数は24なので、次にいっしょに出るのは9時24分です。
  • 通分する(最小公倍数): 5/6 + 3/8を計算するには、6と8の最小公倍数を分母にします。5/6 = 20/24、3/8 = 9/24なので、和は29/24です。
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最小公倍数と最大公約数の求め方の手順

素因数分解を使うと、最小公倍数と最大公約数が一度に求まり、どんな2つの数にも使えます。ここでは24と36で進めます。素因数分解は中1の数学で習う方法ですが、小5で約数を書き並べられる子なら、先に見ておいて損はありません。

  1. それぞれの数を素数に分ける。 樹形図をかくか、入るいちばん小さい素数でわっていきます。24 = 2 × 2 × 2 × 3、36 = 2 × 2 × 3 × 3です。樹形図のかき方は素数をやさしく解説で順を追って説明しています。
  2. 累乗の形で書く。 同じ素数をまとめます。24 = 2³ × 3、36 = 2² × 3²。こうしておくと、次の2つの手順は小さな数を比べるだけになります。
  3. 共通の素数から最大公約数を出す。 両方の数にある素数だけを、少ないほうの個数で取ります。2² × 3 = 4 × 3 = 12です。
  4. すべての素数から最小公倍数を出す。 どちらかの数に出てくる素数をすべて、多いほうの個数で取ります。2³ × 3² = 8 × 9 = 72です。
  5. 両方の答えを確かめる。 最大公約数は両方の数を割り切らなければならず(24 ÷ 12 = 2、36 ÷ 12 = 3)、最小公倍数は両方の数で割り切れなければなりません(72 ÷ 24 = 3、72 ÷ 36 = 2)。

OpenStaxの教科書『Prealgebra』の素因数分解と最小公倍数の章も同じ方法を示していて、共通する素数は1回だけ数えます。

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まちがえやすいところ:少ないほうの個数と多いほうの個数

個数の決まりは、子どもがいちばんよく入れかえてしまう手順です。最大公約数は、共通する素数を少ないほうの個数だけ取ります。公約数は、2が少ないほうの数がもっている2の数より多くの2を使えないからです。

最小公倍数は、すべての素数を多いほうの個数だけ取ります。公倍数は、2がいちばん多い数の2をすべてふくんでいなければならないからです。24と36なら、24には2が3つあるので24の倍数には2³が必要で、36には3が2つあるので36の倍数には3²が必要です。

書き並べる方法、素因数分解、すだれ算

書き並べる方法、素因数分解、すだれ算は、同じ最大公約数と最小公倍数を出し、速さがちがいます。

方法やり方向いている場面弱点
書き並べるそれぞれの数の約数(最大公約数)か倍数(最小公倍数)を書き、最初に一致したものを選ぶ小さな数、小5の最初の授業50をこえると遅い。途中で書くのをやめてしまいやすい
素因数分解それぞれの数の樹形図をかく。最大公約数=共通の素数を少ないほうの個数、最小公倍数=すべての素数を多いほうの個数中1以降、3つ以上の数、100以上の数2、3、5、7でのわり算がすらすらできる必要がある
すだれ算(連除法)2つの数を共通の素数で何段もわり、共通の約数がなくなるまで続ける最大公約数と最小公倍数を紙の上でいっしょに速く出す一度に2つの数向き。最後の読み取り方を忘れやすい

すだれ算をやってみる

すだれ算は、2つの数を共通する素数でわって商を下に書き、下の2つの数に1以外の共通な約数がなくなるまでくり返す方法です。日本の塾や家庭学習でよく使われ、連除法とも呼ばれます。24と36なら、2でわって12と18、もう一度2でわって6と9、3でわって2と3です。

左側にたてに並んだわる数をかけると最大公約数になります。2 × 2 × 3 = 12です。最小公倍数は、最大公約数に一番下の段に残った数をかけたもので、12 × 2 × 3 = 72です。

24と36のすだれ算。2、2、3でわると一番下の段に2と3が残り、最大公約数は2 × 2 × 3 = 12、最小公倍数は12 × 2 × 3 = 72、そして12 × 72 = 24 × 36 = 864。
24と36のすだれ算。2、2、3でわると一番下の段に2と3が残り、最大公約数は2 × 2 × 3 = 12、最小公倍数は12 × 2 × 3 = 72、そして12 × 72 = 24 × 36 = 864。

最大公約数 × 最小公倍数の近道

2つの数の最大公約数と最小公倍数の積は、いつもその2つの数の積に等しくなります。12と18なら最大公約数は6、最小公倍数は36で、6 × 36 = 216 = 12 × 18です。

この近道を使えば、片方の答えからもう片方が出ます。最大公約数が分かれば、最小公倍数はa × b ÷ 最大公約数です。6と8なら最大公約数は2なので、最小公倍数は48 ÷ 2 = 24です。

小さな数なら、大きいほうの数の倍数を小さいほうの数で割り切れるまで数え上げます。8、16、24で、24は6で割り切れます。この方法に必要な九九の力は、九九を早く覚える方法で育てられます。

近道が成り立つ理由

近道が成り立つのは、最大公約数と最小公倍数が2つの数の素因数を分け合っているからです。12 = 2 × 2 × 3、18 = 2 × 3 × 3なら、最大公約数は共通の2と3を取り、最小公倍数は共通の2と3をもう一度と、残りの2と3を取ります。

6 × 36の素因数は2、3と2、2、3、3で、12 × 18と同じ6つの素数です。

このきまりが成り立つのは2つの数のときだけです。4、6、8の3つの数なら、最大公約数は2、最小公倍数は24で、2 × 24 = 48は4 × 6 × 8 = 192とはかけはなれています。

最大公約数と最小公倍数でよくある間違い

最大公約数と最小公倍数のプリントの誤答のほとんどは4つの間違いから来ていて、どれも一言で直せます。

  • 2つを取りちがえる: 最大公約数は小さいほうの数より大きくならず、最小公倍数は大きいほうの数より小さくなりません。12と18の最大公約数を36と答えたら、この確かめですぐに引っかかります。
  • 最小公倍数はいつもa × bだと思う: かけると公倍数にはなりますが、いちばん小さいのは最大公約数が1のとき、たとえば4と9(最小公倍数36)だけです。6と8なら6 × 8 = 48で、最小公倍数は24です。
  • 書き並べるのを早くやめる: 9、18、27と12、24まで書いて一致がないと、9 × 12 = 108と答えたくなります。それぞれもう1つ書けば、最小公倍数の36に届きます。
  • 1を素数として扱う: 1は素数ではないので、樹形図には出てきません。12 = 1 × 12と書いても樹形図は進まず、12 = 2 × 6と書けば始まります。

小5でよく出てくる特別な場合が2つあります。4と12のように片方がもう片方を割り切るとき、最大公約数は小さいほうの数(4)、最小公倍数は大きいほうの数(12)です。8と15のように共通する素数がないとき、最大公約数は1、最小公倍数は8 × 15 = 120です。

身についたかどうかを確かめるには

最大公約数と最小公倍数が身についたかどうかは、5つの短い問いで分かります。どれも1分もかかりません。

  • 意味: 2つの数の最大公約数と最小公倍数とは何かを、例を出さずに聞きます。どちらの答えにも「両方」という言葉が必要です。
  • 定番の組: 6と8の最小公倍数を聞きます。答えは24で、48と答えたらa × bのくせが出ています。
  • 文章題の見分け: 「りんご18個とオレンジ24個を同じ中身の袋に分ける」は最大公約数と最小公倍数のどちらかを聞きます。答えは最大公約数で、袋は6つです。
  • 素因数分解かすだれ算: 24と36の最大公約数と最小公倍数を、樹形図かすだれ算で求めてもらいます。答えは12と72です。
  • 確かめ: わり算で答えを確かめてもらいます。12は24と36を割り切り、72は24でも36でも割り切れます。

□にあてはまる数のゲームは、こうした確かめのすべてを支えるわり算の力を育てます。

最大公約数と最小公倍数のチェックリスト

  • 意味を言う: 最大公約数は両方の数を割り切り、最小公倍数は両方の数で割り切れる。
  • 大きさで答えを確かめる: 最大公約数は小さいほうの数以下、最小公倍数は大きいほうの数以上。
  • 数の大きさで方法を選ぶ: 20より小さければ書き並べる、それより大きければ素因数分解かすだれ算。
  • 近道を使う: 2つの数なら、最小公倍数 = a × b ÷ 最大公約数。
  • 文章題に合わせる: 同じ数ずつ分ける、約分するなら最大公約数。次にそろう時刻、通分なら最小公倍数。

同じ力は4年生向けの算数ゲームと6年生向けの算数ゲームの学年別ページにも出てきて、約数と倍数のゲームを学年ごとに並べています。

MathIt の無料の iOS・Android アプリには約90種類のゲームがあり、難しさが答えに合わせて動くので、約数と倍数の練習はやさしい組が正しく出せるようになってから難しくなります。そのうち22種類は登録なしでブラウザで遊べます。

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よくある質問

6と8の最小公倍数はいくつですか?

6と8の最小公倍数は24です。6の倍数は6、12、18、24、30、8の倍数は8、16、24、32なので、両方に最初に出てくる数が24です。6 × 8 = 48も公倍数ですが、いちばん小さい公倍数ではありません。

最大公約数と最小公倍数のちがいは何ですか?

ちがいは向きです。最大公約数は2つの数をどちらも割り切るいちばん大きい数なので、小さいほうの数より大きくなることはありません。最小公倍数は2つの数のどちらでも割り切れるいちばん小さい数なので、大きいほうの数より小さくなることはありません。12と18なら、最大公約数は6、最小公倍数は36です。

最小公倍数を速く求めるには?

2つの数をかけて、最大公約数でわるのがいちばん速い方法です。6と8なら最大公約数は2なので、最小公倍数は6 × 8 ÷ 2 = 48 ÷ 2 = 24です。小さい数なら、大きいほうの数の倍数を順に書き、小さいほうの数で割り切れるものが出たところで止める方法も速く済みます。

最大公約数と最小公倍数は何年生で習いますか?

日本では小5で、約数と倍数、公約数と最大公約数、公倍数と最小公倍数を習い、同じ学年の約分と通分に使います。素数を使った素因数分解は中1の数学で出てきます。アメリカでは6年生で、100以下の2つの数の最大公約数と、12以下の2つの数の最小公倍数を求めます。

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