分数の約分のやり方:保護者のための手順ガイド

分数の約分はどうやってしますか?
約分は、分数の分子と分母を同じ数でわり、両方をわり切れる数が1だけになるまでくり返します。18/24なら、分子も分母も6でわれるので、18/24 = 3/4です。最大公約数でわれば1回で終わり、約分しても分数の大きさは変わりません。
この記事の要点
- 約分は、分数の分子と分母を同じ数でわることで、大きさは変わらず、ピースが大きくなります。
- 分子と分母の両方をわり切れる整数が1だけになったら、それ以上約分できません。3/4や5/7がそうです。
- 分子と分母を最大公約数でわれば、1回で約分できます。36/48を12でわると3/4です。
- 2、3、5、9、10でわれるかの見分け方を使うと公約数がすぐ見つかり、45/60は5でわって9/12、さらに3でわって3/4になります。
- 仮分数は先に約分し、必要なら帯分数に直します。14/4は7/2になり、帯分数にすると3と1/2です。
お子さんが「答えは約分して書きましょう」と書かれたプリントを持ち帰り、最初の答えが6/8になっています。6/8と3/4がなんとなく同じなのは覚えていても、どう説明すればいいかは思い出せない。この解説では、分数の約分のやり方を順番に、約分しても量が変わらない理由、そして台所のテーブルで手早くできるこつを紹介します。
分数の約分とはどういうこと?
約分とは、同じ量をもっと小さい数で書き直すことで、ピースは大きく、数は少なくなります。8切れに切ったピザを6切れ食べるのと、4切れに切ったピザを3切れ食べるのは、食べた量が同じなので、6/8 = 3/4です。
同じ量を表す分数を、大きさの等しい分数といいます。日本では、小4で「簡単な場合について、大きさの等しい分数があることを知ること」を学び、約分と通分は小5で学びます。小学校学習指導要領は第5学年で「一つの分数の分子及び分母に同じ数を乗除してできる分数は,元の分数と同じ大きさを表すことを理解すること」を求め、用語として「約分」をあげています。アメリカでは州共通基礎スタンダード 4.NF.A.1が4年生に、分数の図を使って「a/bが(n × a)/(n × b)と等しい理由を、2つの分数の大きさは同じでも、部分の数と大きさがちがうことに注意して説明する」ことを求めています。
約分は、このきまりを逆にたどります。3/4の分子と分母に2をかけると6/8になるので、6/8の分子と分母を2でわると3/4に戻ります。

いちばん簡単な形にする理由
約分を教えるのは、どの量にも1つの決まった書き方ができ、答えを比べたり確かめたりしやすくなるからです。分子と分母の両方をわり切れる整数が1だけになったら、それ以上約分できない分数です。既約分数についてのWikipediaの項目は、ほかの呼び名として「最も簡単な形」や「約分された分数」をあげています。
イングランドのナショナルカリキュラムは同じ力を6年目に置き、「公約数を使って分数を約分する」ことを求めています。アメリカのWhat Works Clearinghouseの分数の実践ガイドは、分数を「順番に並べたり、等しいとみなしたりできる」大きさをもつ数として教えるようすすめていて、これが約分の考え方の土台です。
分数の約分のやり方を順番に
約分のやり方のきまりは1つだけです。分子と分母を同じ数でわります。次の手順で18/24を約分します。
- 両方をわり切れる数を探す。 18も24も偶数なので、2で両方がわれます。
- 分子と分母をその数でわる。 18 ÷ 2 = 9、24 ÷ 2 = 12なので、18/24は9/12になります。
- 新しい分数でくり返す。 9も12も3でわれて、9 ÷ 3 = 3、12 ÷ 3 = 4なので、9/12は3/4になります。
- 両方をわり切れる数が1だけになったら止める。 3と4の両方をわり切れる1より大きい整数はないので、3/4はこれ以上約分できません。
- かけ戻して確かめる。 3 × 6 = 18、4 × 6 = 24なので、3/4と18/24は同じ量です。
最大公約数で1回で約分する
最大公約数でわると、何回にも分けずに1回で約分できます。18/24なら最大公約数は6なので、18 ÷ 6 = 3、24 ÷ 6 = 4で、すぐに3/4になります。
2つのやり方は、いつも同じ答えになります。36/48を2で2回わってから3でわると、2 × 2 × 3 = 12でわったことになり、12は36と48の最大公約数です。日本では最大公約数を小5で学び、アメリカのスタンダード 6.NS.B.4は6年生に「100以下の2つの整数の最大公約数を見つける」ことを求めています。見つけ方は最大公約数と最小公倍数の解説にあります。

約分の4つの方法をくらべる
約分のしかたには4つの方法があり、子どもや分数によって向き不向きがあります。はじめのうちは少しずつわる方法がいちばん安全で、約数になれてきたら最大公約数を使う方法がいちばん速くなります。
| 方法 | やり方 | 例 | 向いている人 | 速さ |
|---|---|---|---|---|
| 2で何回もわる | 両方が偶数のあいだ、2でわり続ける | 16/24 → 8/12 → 4/6 → 2/3 | 小4、偶数の分数 | おそい。最後に3、5、7で確かめる必要がある |
| 小さい素数で順にわる | 2、3、5、7の順にためす | 30/42 → 15/21 → 5/7 | 小4・小5 | ふつう |
| 最大公約数で1回 | 最大公約数を見つけて1回でわる | 18/24 ÷ 6 = 3/4 | 小6以上と大人 | 最大公約数が分かれば速い |
| 素因数分解 | 両方を素数の積にして、共通な素数を消す | 12/18 = (2 × 2 × 3)/(2 × 3 × 3) = 2/3 | 大きな数 | 書くのはおそいが、約数を見落とさない |
倍数の見分け方
ある数でわり切れるかの見分け方を使うと、筆算をしなくても、両方をわれる数が分かります。宿題の分数のほとんどは、次の5つで足ります。
- 2でわれる: 一の位が偶数。14や38。
- 3でわれる: 各位の数の和が3の倍数。51なら5 + 1 = 6。
- 5でわれる: 一の位が0か5。45や60。
- 9でわれる: 各位の数の和が9の倍数。27や63。
- 10でわれる: 一の位が0。30や70。
45/60で試します。どちらも一の位が5か0なので、5でわって9/12。9は3の倍数で、12は1 + 2 = 3なので、3でわって3/4です。27/63なら、どちらも各位の和が9なので、9で1回わって3/7です。
素因数分解の方法は、どの数が素数かを知っていることが前提で、素数の解説に一覧があります。どのこつもわり算の速さに支えられていて、4年生向けのわり算プリントは答えつきで印刷して練習できます。
ブラウザで無料で遊ぶわり算小3〜仮分数と帯分数の約分
仮分数も、真分数とまったく同じように、分子と分母を公約数でわって約分します。14/4なら、どちらも偶数なので14 ÷ 2 = 7、4 ÷ 2 = 2で、7/2です。
答えを帯分数に直すのは、別の2つ目の手順です。7 ÷ 2 = 3あまり1なので、7/2 = 3と1/2です。先に帯分数にして分数部分を約分しても14/4 = 3と2/4 = 3と1/2で同じ答えですが、先に約分したほうが数は小さいままです。
帯分数の約分のやり方
帯分数は、整数部分はそのままにして、分数部分だけを約分します。2と6/9なら、6/9を3でわって2/3にするので、2と6/9 = 2と2/3です。
分数部分が仮分数になっている帯分数は、もうひと手間かかります。1と9/6では、9/6を約分すると3/2で、これは1と1/2なので、1と9/6 = 1 + 1と1/2 = 2と1/2です。同じ力は、お子さんが分数のわり算のやり方を学ぶときにもまた出てきます。答えはたいてい約分して書くからです。
お子さんが約分できるかを確かめるには
5つの短い問いで、約分が身についたかどうかが分かります。途中の式を書いてもらいましょう。当てずっぽうの正解からは何も分からないからです。
- 公約数が1つ: 10/15を約分します。分子と分母を5でわって、答えは2/3です。
- 見つけにくい公約数: 21/28を約分します。7でわって、答えは3/4です。
- 2回以上: 24/36を約分します。12で1回、または2、2、3と順にわって、答えは2/3です。
- もう約分できる?: 9/15はこれ以上約分できないか聞きます。3で両方がわれるのでまだ約分でき、答えは3/5です。
- 仮分数: 18/4を約分して帯分数で書きます。答えは9/2で、4と1/2です。
5分でできる確認
やさしいもの、公約数が見つけにくいもの、仮分数を1問ずつ混ぜた5分の確認のほうが、1種類の問題が並んだプリント1枚より多くのことが分かります。週に1回、数を変えてくり返し、2週続けて3問とも正解したら次に進みましょう。
この確認でつまずきが見つかったら、保護者のための分数の解説で、その前の考え方(分子、分母、分数の大小)をおさらいできます。
約分でよくある間違い
誤答のほとんどは3つの間違いから来ていて、どれも一言で直せます。
- わる代わりにひく: 5/10の分子と分母から4をひくと1/6になりますが、5/10は半分です。両方を同じ数でわります。5/10を5でわって1/2です。
- 数字を消す: 12/24の2どうしを消すと1/4になりますが、12/24は1/2です。16/64 = 1/4のようにたまたま合うこともありますが、それは偶然です。数全体でわり、1つの数字だけを消してはいけません。
- とちゅうでやめる: 8/12を2でわると4/6ですが、4も6もまだ偶数です。2/3まで続けるか、はじめから最大公約数の4でわります。
まぎらわしい場合:もう約分できない分数
分子と分母に1より大きい公約数がなければ、数が大きく見えても、もう約分できません。7/12では、7は素数で12をわり切れないので、7/12は約分できません。
8/9や15/16のように続いた2つの数は、1より大きい公約数をもちません。分子が1の分数も同じです。6/6のように分子と分母が等しい分数は、約分すると1になります。
約分のチェックリストと次の一歩
- 同じ数で: 分子と分母を同じ数でわる。ひいてはいけない。
- こつ: まず2、3、5、9、10でわれるか見分ける。
- 最大公約数: 最大公約数でわれば1回で終わる。
- 止めどき: 両方をわり切れる数が1だけになるまで続ける。
- 帯分数: 整数部分はそのままにして、分数部分を約分する。
- 確かめ: 答えにかけ戻して、はじめの分数とくらべる。
約数の知識があると、どの手順も速くなります。5年生向けの算数ゲームのページには、分数の学習が一気に進む学年に合った練習がそろっています。
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よくある質問
それ以上約分できない分数とは、どういうことですか?
分子と分母に、1以外の公約数がないということです。3/4は3と4の両方をわり切れる1より大きい整数がないので、これ以上約分できません。6/8は2で両方がわれるので、まだ約分できます。これ以上約分できない分数を、既約分数ともいいます。
分数を速く約分するにはどうしますか?
いちばん速いのは、分子と分母を最大公約数で1回でわることです。24/36なら最大公約数は12なので、24 ÷ 12 = 2、36 ÷ 12 = 3で、答えは2/3です。最大公約数がすぐに分からないときは、見つけた公約数でわり、それをくり返します。
仮分数はどうやって約分しますか?
仮分数も、ほかの分数と同じように約分します。分子と分母を公約数でわり、両方をわり切れる数が1だけになるまで続けます。20/6なら2でわって10/3です。帯分数で答えるなら、10 ÷ 3 = 3あまり1なので、10/3 = 3と1/3です。
約分すると分数は小さくなりますか?
約分しても、分数の大きさは変わりません。小さくなるのは分子と分母の数だけです。どちらも、分子と分母を公約数でわって、いちばん簡単な形にすることを指します。「分数が小さくなる」と思いこむ子どもがいるので、6/8も3/4も同じ量だと絵で見せると安心です。
分数の答えは約分しないとまちがいですか?
6/8と3/4は等しいので、約分していなくても算数としてまちがいではありません。ただ、日本の学校では答えを約分して書くのが基本で、テストでは6/8のままだと減点されることがあります。プリントの指示を確かめ、迷ったら最後の答えを約分しておきましょう。
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