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九九を早く覚える:手ごわいのは10個だけ

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 更新日 · 読了目安10分
机の上に九九の表のように並べた木の数字タイル。そばに鉛筆とノートが置かれている。

九九を早く覚えるには、どうすればいいですか?

早く覚える道は、まず覚える数を減らし、そのうえで1日10分練習することです。7×6と6×7は同じ答えなので、九九81個は45組です。1・2・5の段をきまりとして扱えば21組まで減り、9の段とぞろ目を別に覚えれば、残るのは10個です。段は2・5・4・3・9・6・8・7の順に進めます。

この記事の要点

  • かけ算は順番を入れかえても同じなので、7×6と6×7は1つの九九です。それだけで81個が45組になります。
  • 1・2・5・9の段とぞろ目はきまりとパターンなので、覚える九九は10個だけ残ります。
  • 2・5・4・3・9・6・8・7という順番が効くのは、どの段も前の段の上に乗るからです。
  • 1日10分を4週間続ければ九九全体に届き、週末にまとめる1回よりも勝ちます。
  • 身についたとは、どちらの向きでも3秒ほどで、数えるそぶりなく答えが出ることです。

なぜ練習量を増やしても伸びないのですか?

表全体をばらばらに回す練習が伸びないのは、その時間の大部分が、もう身についている九九に使われるからです。多くの子が渡されるのはこのやり方で、うまくいかない理由は3つあります。

第一に、この練習は81個をばらばらの81個として扱っています。実際の中身はひとにぎりのきまりです。第二に、どこが弱いのかが見えません。すでに言える九九が何度も回ってくる一方で、本当に時間のかかる5、6個だけを取り出す機会がありません。そして第三に、長い練習は苦手意識を育てます。学校のある日の夜に20分のカード練習をさせれば、かけ算は罰だと教えることになります。

直し方は「もっと」の反対です。覚える数を減らし、前の段の上に乗る順番で教え、10分でやめる。

本当に覚える必要があるのは何個ですか?

お子さんが丸ごと覚える必要がある九九は10個だけです。3×4、3×6、3×7、3×8、4×6、4×7、4×8、6×7、6×8、7×8。書き出すと九九は81個あり、だから食卓でみんなが身構えます。分解していくと、ほとんどがきまりだとわかります。

  • 順番は関係ありません。 7×6と6×7は、一度覚えれば足りる同じ九九です。アメリカのコモン・コア基準も小学3年で同じ動きを教えていて、6 × 4 = 24 がわかっていれば 4 × 6 = 24 もわかると書かれています。組として数えると81個が45組になります。
  • 1の段はきまりで、覚えるものではありません。 1を含む組を外すと36組。
  • 2の段は2倍で、多くの子はかけ算に出会う前から持っています。外すと28組。
  • 5の段は10倍の半分、あるいは時計の文字盤です。外すと21組。
  • 9の段は10倍から1つ分ひいた数です。このきまりを教えると9を含む6組も外れ、15組。

残った15組を作るのは3・4・6・7・8だけです。そこからぞろ目の3×3=9、4×4=16、6×6=36、7×7=49、8×8=64を一組の仲間として覚えると、残るのは10個になります。

3×4=12 · 3×6=18 · 3×7=21 · 3×8=24 · 4×6=24 · 4×7=28 · 4×8=32 · 6×7=42 · 6×8=48 · 7×8=56

手ごわさはこれで全部で、6・7・8のまわりに固まっています。45組や21組という数え方は、途中で止めているだけです。ここでは9の段とぞろ目も、きまりとして外しました。10個なら冷蔵庫の付箋に収まりますが、81個は収まりません。なお10倍は九九には入りませんが、5の段と9の段を作る道具としてここで使います。

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段を学ぶ順番

段は2・5・4・3・9・6・8・7の順に教えてください。この順番なら、どの段もお子さんがすでに持っている段からできているので、何も突然には出てきません。学校では5の段から始めることが多いのですが、家で覚え直すならこの並びが効きます。

  1. 2の段:2倍する。ほとんどの子はこれを持って入ってきます。
  2. 5の段:10倍の半分。5×7は70の半分で35。
  3. 4の段:2の段を2回。4×7は7→14→28。
  4. 3の段:2倍して、もう1つ分たす。3×7は14+7で21。
  5. 9の段:10倍から1つ分ひく。9×7は70−7で63。
  6. 6の段:5の段に、もう1つ分たす。6×7は35+7で42。
  7. 8の段:2倍を3回。8×6は6→12→24→48。
  8. 7の段:ここまで来ると、7の段で新しいのは7×7=49だけです。

どの家庭も身構える7の段は、最後に回すと中身がほとんど空です。7×7以外はすべて前の段で済んでいます。7の段が難しいのは、先に来たときだけです。

10分の練習はどんな流れですか?

10分の練習は、短い4つの区切りを毎日同じ順で回すものです。準備運動、苦手な5個、順不同、そして同じ九九を逆向きに。タイマーをかけ、鳴ったらやめてください。まだ楽なうちに切り上げることが、明日もまた座ってくれる理由になります。

  1. 1〜2分、準備運動。 今週の段を声に出して、上から、次に下から。唱えると数が耳になじみますが、思い出す力は後ろの区切りで作ります。
  2. 3〜5分、苦手な5個。 カードに5枚、1週間同じ5枚。昨日つまずいたものを使います。答えを言い、めくり、次へ。点はつけません。
  3. 6〜8分、順不同。 これまでの段からばらばらに出します。この区切りが速さを作り、そしてみんなが飛ばします。九九の練習ゲームを1回まわせば、誰もカードを持たずに済みます。
  4. 9〜10分、逆向き。 「6かける何で42?」と聞きます。虫食いの形はわり算の変装で、半分だけ覚えた九九を見つける近道です。この区切りは虫食いのかけ算を1回まわせば埋まります。

この流れのうち2つの区切りには裏づけがあります。What Works Clearinghouse の手引きAssisting Students Struggling with Mathematicsは、1分から5分の時間を計った活動を、その考え方を何回かの授業で扱ったあとに足すことをすすめ、新しい考え方を教える手段としては使わないよう求めています。数日おいてから同じ段に戻ることは、対になる手引きOrganizing Instruction and Study to Improve Student Learningが「時間をあけて学ぶ」と呼ぶやり方で、この遅らせた再会が九九を残します。

週に一度は、3つ目の区切りを紙に替えてください。小学3年生向けのかけ算プリントには答えがついていて、どの九九がまだ遅いかの記録が手元に残ります。

無料で印刷できるプリントかけ算 — 3年生ワークシート · PDF

段ごとのコツを1つずつ

段ごとに1つのパターンが、仕事の大半を引き受けます。2の段は2倍、5の段は10倍の半分、9の段は10倍から1つ分ひく。パターンが見えた子は、同じ九九を保つのにずっと少ない回数で済みます。

段コツ例
2の段2倍する2×8:8を2倍して16
4の段2倍を2回4×7:7→14→28
8の段2倍を3回8×6:6→12→24→48
5の段10倍の半分5×7:70の半分で35
9の段10倍から1つ分ひく9×7:70−7=63
9の段の確かめ十の位と一の位をたすと963:6+3=9
3の段2倍して、もう1つ分たす3×7:14+7=21
6の段5の段に、もう1つ分たす6×7:35+7=42
ぞろ目6×6=36、7×7=49、8×8=64、9×9=81は形で覚える計算はしない
ぞろ目のとなりぞろ目に、小さいほうの数をたす7×8:49+7=56
7×8答えの56は5・6・7・8の並び56=7×8

9の段は1分かける値打ちがあります。9×1から9×9まで、十の位はかけた数より1小さく、十の位と一の位をたすと9になります。だから9×7は6で始まり、6に3をたすと9なので63です。

「ぞろ目のとなり」は、いちばん手ごわい組を助けます。7×7=49がしっかりしていれば7×8は49+7で56、6×7は36+6で42となり、ぞろ目1つから10個のうちの2つが出てきます。同じ形のコツは暗算のコツにもっとあります。

覚えているのか、速く数えているのか

思い出した答えは3秒ほどでまるごと出てきて、あいだに何も見えません。数えているときは、間、小声、指として表に出ます。速さだけでは判定できません。6ずつ速く数えている子は、やはり数えています。そして数え方は、問題にもう一段ついた瞬間に崩れます。数えている合図は4つです。

  • 同じ段でも、数が大きくなると答えが遅くなる。
  • 答える前に、小声で段を唱えている。
  • 指、机をたたく音、目の動きが出る。
  • 6×7は出るのに、7×6でやり直しになる。覚えた九九はどちらの向きでも同じです。

イングランドには小学4年生にあたる学年で受ける全国のかけ算テストがあり、教育省の実施要領によると、25問に1問6秒で答えます。6秒は、思い出すには十分で、数えるには足りません。日本の小学校学習指導要領も第2学年で「乗法九九について知り、1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること」を求めていて、この「確実に」を、数えて出した答えで満たすことはできません。

MathIt自身の数字も同じ方向を指しています。MathItの九九ゲーム(アプリでは1から12までを扱います)で、2026年7月19日から9月16日までに407人が8,568問に答えました。1回目の正解は91.7%、1問あたりの中央値は6.3秒で、イングランドのテストが許す速さとほぼ同じです。このゲームは一人ひとりに合わせて難しさを変えますし、アプリの利用者は子ども全体の標本ではないので、あくまで一例として見てください。

確かめるときは段の順ではなく順不同で、逆向きも混ぜます。48は6の倍数か、8の倍数か、と聞けば同じ知識を3つ目の角度から見られます。倍数の練習を1回まわすのが手早い方法です。

4週間の計画

1日10分で4週間は、合わせて約4時間半の練習です。2・5・4・3・9・6・8・7という順番を守るかぎり、九九にはこれで足ります。

週今週の新しい段毎日の中心週末の確認
12の段、5の段2倍と半分の準備運動、そのあと2と5を順不同で順不同で20問、1問3秒以内
24の段、3の段4の段は2倍を2回、3の段は2倍してもう1つ分2・3・4・5から20問、逆向きも入れる
39の段、6の段9の段の数のパターン、6の段は5の段に1つ分順不同で25問、虫食いを5問
48の段、7の段、ぞろ目手ごわい10個と、1日1つのぞろ目九九全体から25問、数えずに

週末の確認がきれいに通らなければ、先に進まずにその週をもう一度やってください。4の段がぐらつくと、その上に乗る8の段は2倍難しくなります。

九九が通ったら、次の一歩は数日で届きます。10倍は0をつけるだけ、11×7は数字が並んで77、12×7は10と2に分けて70+14で84です。順不同の区切りを画面にまかせたいときは、かけ算九九のゲームも九九のドリルも、登録なしで開きます。

MathIt アプリで練習する

約90種類の算数ゲーム。答えに合わせて難易度が変わり、毎日の練習や2〜5人の対戦もできます。iOS と Android で無料。

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よくある質問

九九を覚えるのに、どれくらいかかりますか?

多くの子は、集中した10分を毎日で約4週間かかります。ただし前の段の上に次の段が乗る順番で進めた場合です。九九全体でおよそ4時間半の練習にあたります。2倍と5の段をすでに持っている子は、もっと早く終わることが多いです。合計時間より、進め方のほうが効きます。

どの段がいちばん難しいですか?

手ごわい九九は6・7・8のまわりに固まっています。1・2・5・9の段とぞろ目をきまりとして扱ったあとに残るのは10個です。3×4、3×6、3×7、3×8、4×6、4×7、4×8、6×7、6×8、7×8。表全体をもう一度回すのではなく、この10個だけを取り出して練習してください。

九九は何年生で覚えますか?

日本では小学2年生で九九を学び、2年の終わりには順不同でも出てくることが目安になります。学習指導要領は第2学年で「乗法九九について知り、1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること」を求めています。小学3年でわり算に入るため、ここがぐらつくと次の単元に響きます。学年は目安で、始める時期よりも学ぶ順番のほうが結果を左右します。

九九のコツに頼るのは、よくない習慣ですか?

コツは、思い出すための橋にとどまるかぎり、よい習慣です。10倍の半分をとる、10倍からひく、といったコツは、九九そのものがまだ固まっていない間も正しい答えを出してくれて、思い出せるようになると自然に消えます。避けたいのは、いくつずつ数え上げる方法です。こちらは数が大きくなると続きません。

かけ算とわり算は、どちらを先に覚えますか?

かけ算が先で、同じ場で同じ九九を逆向きに聞きます。6×7=42が出たら、すぐに「6かける何で42?」と続けてください。虫食いの形は1つの記憶を2つの計算に使うので、わり算のためにあらためて覚えることはほとんどありません。

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