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商とは何か:算数の答えの呼び名をすべて解説

執筆 Laura Bennett, MathIt · 公開日 · 読了目安11分
台所のテーブルで、4本の手がボウルのクッキーを4枚の色ちがいの皿に分けている。横には付せんをはった開いた本、そろばん、えんぴつ、消しゴムがある。

算数でいう商とは何ですか?

商とは、わり算の答えのことです。20 ÷ 4 = 5なら商は5です。わられる数は20、わる数は4で、わり切れずに残った分はあまりといいます。ほかの計算の答えにも名前があり、たし算の答えは和、ひき算の答えは差、かけ算の答えは積です。

この記事の要点

  • 商はわり算の答えで、56 ÷ 8 = 7なら商は7、わられる数は56、わる数は8です。
  • 答えの4つの呼び名は4つの計算に対応しています。和はたし算、差はひき算、積はかけ算、商はわり算の答えです。
  • 差と商では数の順番が大切で、「3と12の商」は3 ÷ 12 = 1/4で、4ではありません。
  • わり切れないわり算ではあまりが出ます。23 ÷ 4は商が5であまりが3で、23 = 4 × 5 + 3だからです。
  • 「6と4の積を求めましょう」のような指示を、助けなしに6 × 4 = 24という式に直せたら、その言葉は身についています。

お子さんのプリントに「56と8の商を求めましょう」と書いてあり、かけるのか、わるのか迷ってしまう。商とは何で、積や和や差とどうちがうのでしょう。宿題に出てくるこれらの言葉は、それぞれ1つの計算の答えの名前です。4つを知っていれば、たいていの指示は短い式1つに変わります。

商とは?

商とは、ある数を別の数でわったときの答えです。20 ÷ 4 = 5なら、商は5です。OpenStaxの初等代数はあっさり書いています。「商という言葉は、わり算をしなさいという意味である」。

同じわり算は、3つの書き方ができます。20 ÷ 4、分数の20/4、そして筆算の形です。どれも商は5で、分数の形ではわられる数が分子、わる数が分母になります。

わられる数、わる数、あまり

わられる数は、わられるほうの数、わる数は、それでわるほうの数です。20 ÷ 4 = 5なら、わられる数は20、わる数は4、商は5です。

わり切れないときは何かが残り、その量をあまりといいます。クッキー23枚を4枚の皿に分けると、1皿5枚ずつで4 × 5 = 20枚を使い、3枚残ります。商は5、あまりは3で、23 = 4 × 5 + 3です。

23個の点が、4個ずつの青いまとまり5つと、点線で囲んだ残りの3個に分かれている。上に23 ÷ 4のわり算、確かめとして23 = 4 × 5 + 3と書いてある。
23個の点が、4個ずつの青いまとまり5つと、点線で囲んだ残りの3個に分かれている。上に23 ÷ 4のわり算、確かめとして23 = 4 × 5 + 3と書いてある。

日本では、わり算を小3で学び、あまりのあるわり算もそこで出てきます。小学校学習指導要領は第3学年で「除法の意味について理解し,それが用いられる場合について知ること」を求め、第4学年の用語として「和,差,積,商」をあげています。アメリカでは州共通基礎スタンダード 4.NBT.B.6が4年生に「4けたまでのわられる数と1けたのわる数で、整数の商とあまりを求める」ことを求めています。大きな数の筆算のやり方はわり算の筆算の教え方で説明しています。

宿題で算数の言葉が大切な理由

算数の言葉が大切なのは、どの計算をどの順番でするかを言葉が教えてくれるからです。「56と8の商」をかけ算と読んだ子どもは、計算の手順がすべて正しくても、7ではなく448と答えてしまいます。

しかも、これらの言葉は早い時期に出てきます。

アメリカのスタンダード 3.OA.A.2は3年生に「整数どうしの商の意味を考える」ことを求め、たとえば56 ÷ 8を、56個を8つに等しく分けたときの1つ分の大きさとみます。6年生になると、スタンダード6.EE.A.2bは「算数の言葉(和、項、積、因数、商、係数)を使って式の部分を言い表す」ことを求めます。学年ごとに身につけたい算数の一覧で、これらの力の位置づけが分かります。

キーワードの一覧があてにならない理由

「多いはたし算」「残りはひき算」のようなキーワードの一覧は、本物の文章題では通用しません。「ゆいさんはシールを12枚持っていて、それはそうたさんより4枚多いです。そうたさんは何枚持っていますか」には「多い」が出てきますが、答えは12 − 4 = 8です。

答えの呼び名は、こうした手がかりとはちがいます。「和」「差」「積」「商」はいつも1つの計算を表しますが、お話の中の言葉は場面によって意味が変わります。アメリカのWhat Works Clearinghouseの問題解決の実践ガイドは、教師が「算数の概念や記号に気づき、言葉で表せるようにする」ようすすめています。お話の内容から考える方法は、算数の文章題の解き方で紹介しています。

問題文の指示を順番に読むには

算数の指示は5つの手順で式になり、仕事のほとんどは答えの呼び名がしてくれます。

  1. 答えの呼び名を見つける。 和、差、積、商に丸をつけます。それぞれ、たし算、ひき算、かけ算、わり算を表します。
  2. 2つの数を取り出す。 「〜と〜の」という形を探します。「56と8の商」なら、数は56と8です。
  3. 数は文の順番どおりに並べる。 先に出てきた数が式でも先にきます。56と8の商は56 ÷ 8で、8 ÷ 56ではありません。
  4. 計算する前に式を書く。 紙に56 ÷ 8 = □と書けば、先生にも自分にも、指示を正しく読めたことが分かります。
  5. 答えを出し、反対の計算で確かめる。 56 ÷ 8 = 7で、8 × 7 = 56なので合っています。差も同じように確かめられ、12 − 4 = 8は8 + 4 = 12で確かめます。

順番が大切なとき、そうでないとき

差と商では順番が大切で、和と積では関係ありません。8と4の和はどちらから計算しても12、6と4の積もどちらから計算しても24です。

12と4の差は12 − 4 = 8ですが、4 − 12は−8になります。OpenStaxは、英語の「13と8の差」では数が「言い方と同じ順番のまま」だと書き、一方で英語の「43から24をひく」という言い方は、順番が入れかわって43 − 24になると注意しています。日本語の「43から24をひく」は、文の順番どおりで43 − 24です。

和・差・積・商をくらべる

和、差、積、商は答えの4つの呼び名で、それぞれの計算には、もとになる数の呼び名もあります。和はたされる数とたす数から、差はひかれる数とひく数から、積はかけられる数とかける数から、商はわられる数とわる数から生まれます。

計算記号部分の呼び名例よく使う言い方
たし算+たされる数 + たす数 = 和8 + 4 = 12「あわせて」「全部で」「ふえると」
ひき算−ひかれる数 − ひく数 = 差12 − 4 = 8「残りは」「ちがいは」「何こ多い」
かけ算×かけられる数 × かける数 = 積6 × 4 = 24「〜ずつ」「〜こ分」「〜倍」
わり算÷わられる数 ÷ わる数 = 商(あまり)24 ÷ 4 = 6「同じ数ずつ分ける」「1人分は」

同じ数の仲間の式、4つの呼び名

同じ小さな数を使った仲間の式で、4つの呼び名がすべて見られます。8 + 4 = 12の和は12、12 − 4 = 8の差は8、6 × 4 = 24の積は24、24 ÷ 4 = 6の商は6です。

8 + 4 = 12、12 − 4 = 8、6 × 4 = 24、24 ÷ 4 = 6の4つの式がたてに並び、もとの2つの数の下に色つきのかっこ、それぞれの答えの下に緑のかっこがついている。
8 + 4 = 12、12 − 4 = 8、6 × 4 = 24、24 ÷ 4 = 6の4つの式がたてに並び、もとの2つの数の下に色つきのかっこ、それぞれの答えの下に緑のかっこがついている。

わり算とかけ算はペアなので、6 × 4 = 24を知っている子どもは24 ÷ 4 = 6も知っています。九九がすぐに出てくると、プリントのどの商も速く求められます。

ブラウザで無料で遊ぶわり算小3〜

子どもが出会うほかの算数の言葉

小学校のあいだに、子どもはほかにもいくつかの算数の言葉に出会います。意味を覚えるには、たいてい例が1つずつあれば足ります。

  • 約数: ある数をわり切れる数。3 × 4 = 12なので、3と4は12の約数です。
  • 倍数: ある数に整数をかけてできる数。12、16、20は4の倍数です。
  • 素数: 1より大きく、約数が1とその数自身の2つだけの数。7がそうです。アメリカのスタンダード4.OA.B.4は、100までの数が「素数か合成数か」を決めることを求めています。
  • 数字と数: 347は、3、4、7という3つの数字で書いた1つの数です。
  • 分子と分母: 3/4では、3が分子、4が分母で、3/4は商3 ÷ 4でもあります。
  • 等式と式: 等式には24 ÷ 4 = 6のように等号があり、式には24 ÷ 4や2 × (8 + 7)のように等号がありません。

子どもがいちばん混ぜやすい約数と倍数の上には、最大公約数と最小公倍数の解説が積み上がっています。

アメリカでは6年生で、式の部分に名前をつけることを求めます。スタンダードの例では、2 × (8 + 7)を「2つの因数の積」と表し、(8 + 7)は因数の1つであると同時に和でもあります。2つ以上の計算がまじった式の計算のしかたは、計算の順序の解説で扱っています。

お子さんが言葉を分かっているかを確かめるには

5つの短い確認で、言葉が身についたかどうかが分かります。どれも1分もかかりません。

  • 言いかえ: 「商って何?」と聞きます。「わり算の答え」という答えが聞きたいところです。
  • 言葉から式へ: 「7と3の積」と言います。お子さんが7 × 3 = 21と書ければ合格です。
  • 順番の確認: 15と9の差を聞きます。15 − 9で、答えは6です。
  • 部分の名前: 30 ÷ 5 = 6を指さして、わられる数はどれかを聞きます。答えは30です。
  • あまり: 17 ÷ 5を聞きます。答えは、商が3であまりが2です。

答えの呼び名1つにつき1問、4つの指示を混ぜた2分の確認のほうが、ふつうの計算問題が並んだプリント1枚より多くのことが分かります。指示を1つずつ声に出して読み、計算する前に式を書いてもらいましょう。

言葉のうしろにある計算の練習には、答えつきで確かめられる印刷用プリントが使えます。

無料で印刷できるプリントわり算 — 3年生ワークシート · PDF

商などの答えの呼び名でよくある間違い

言葉の問題で点数を落とす原因のほとんどは4つの間違いで、どれも短く直せます。

  • どの答えも積と呼ぶ: 答えなら何でも「積」と言う子どもがいます。積はかけ算の答えだけで、9 + 3 = 12なら和が12です。
  • 差を「ちがいの説明」と読む: 「9と4の差は?」は、どうちがうかを説明する問題ではありません。差は9 − 4 = 5です。
  • 商で順番を入れかえる: 「3と12の商」は3 ÷ 12 = 1/4で、12 ÷ 3 = 4と書くと別の問題に答えたことになります。先に出てきた数をわられる数にします。
  • あまりを小数のように書く: 23 ÷ 4は5あまり3で、5.3はまちがいです。小数で答えるなら5.75です。残りの3は4のうちの3、つまり3/4 = 0.75だからです。

まぎらわしい場合:商が1より小さいとき

わられる数がわる数より小さいときは、商は1より小さくなります。ピザ3枚を12人で分けると、1人分は3 ÷ 12 = 1/4枚です。

整数のわり算しか知らない子どもは、よく「そんなのできない」と言います。商は分数になります。3/4と3 ÷ 4が同じ数である理由は、保護者のための分数の解説で分かります。

算数の言葉のチェックリストと次の一歩

  • 和: たし算の答え。8 + 4 = 12。
  • 差: ひき算の答え。先の数からあとの数をひく。12 − 4 = 8。
  • 積: かけ算の答え。6 × 4 = 24。
  • 商: わり算の答え。わられる数 ÷ わる数。24 ÷ 4 = 6。
  • あまり: 同じ数ずつ分けたあとに残る分。23 = 4 × 5 + 3。
  • 順番: 差と商は、文の順番どおりに書く。

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よくある質問

わり算の答えは何といいますか?

わり算の答えは商といいます。35 ÷ 5 = 7なら、商は7、わられる数は35、わる数は5です。わり切れないときも、整数で出した答えが商で、残った分をあまりといいます。

積はかけ算の答えですか、たし算の答えですか?

積はかけ算の答えで、たし算の答えではありません。6 × 4 = 24なら積は24で、6はかけられる数、4はかける数です。たし算の答えは和といい、6 + 4 = 10なら和は10です。

算数でいう差とは何ですか?

差はひき算の答えです。12 − 4 = 8なら差は8です。順番が大切で、「12と4の差」は先に言った数からあとの数をひく12 − 4のことです。子どもには、文に出てくる順番どおりに数を書くよう伝えましょう。

わられる数とわる数とは何ですか?

わられる数は、わられるほうの数、わる数は、それでわるほうの数です。24 ÷ 4 = 6なら、わられる数は24、わる数は4、商は6です。分数24/4で書くと、わられる数が分子、わる数が分母になります。

わり算のあまりとは何ですか?

あまりは、ある数を同じ数ずつに分けきれないときに残る分です。23を4ずつに分けると4のまとまりが5つできて20を使い、3が残るので、商は5、あまりは3です。あまりは、いつもわる数より小さくなります。

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