一度に覚えられる暗算のやり方

本当に使える暗算のコツは、どれですか?
暗算の土台は2つです。数を分けるか、まるめてから直すか。その上に、5倍と25倍は半分と4分の1で出す、9倍はひき算にする、割合は10%から組み立てる、といった型が乗ります。6つ選んで1日5分続けると、コツではなく数の扱い方そのものになります。
この記事の要点
- 暗算は2つの動きで回ります。数を扱いやすい部分に分けるか、まるめてからあとで直すかです。
- 5倍・25倍・50倍は、10倍や100倍を半分や4分の1にするほうが速く出ます。
- 割合はすべて10%から組み立てられ、xのy%はyのx%といつも同じ答えになります。
- 計算の前に見積もると、間違った答えが間違って見えます。
- 暗算は、週に1時間より1日5分のほうが伸びます。
暗算は才能ですか、技術ですか?
暗算は技術です。速く計算する人が見ているものは、こちらに見えないものではありません。覚えた型を短い一覧から選んで走らせているだけで、その型はどれも普通に身についたものです。一度読み、二十回使い、考えなくなる。
先に自動化しておくものが2つあります。この記事の型はすべてこの上に立ちます。10や20を作る数の組と、九九です。学校も同じ順で扱います。イングランドの国のカリキュラムは、数の事実が固まったあと、日本の小学4年生にあたる学年から位取りと既習の事実を使って暗算でかけ算やわり算をすることを求めています。7×8をまだ計算しているなら、型のほうが長い筆算より注意を食うので、1週間で捨てられます。
まずこの層を直してください。数の合成と分解、2倍の練習、九九。アメリカ教育省の What Works Clearinghouse がまとめた手引きAssisting Students Struggling with Mathematicsは、1回の指導のうち10分ほどを、基礎の計算をすらすら思い出す練習に充てるようすすめています。学校で「自分は数に向いていない」と思い込まされたなら、先に大人の算数のやり直しを読んでください。労力より順番のほうが効きます。
「分ける」と「まるめて直す」:すべての土台
「分ける」と「まるめて直す」が、暗算の型のほぼすべてを生む2つの動きです。数を扱いやすい部分に分ける。あるいはまるめて直す、つまり切りのいい数にして、楽な計算をして、変えた分を戻す。
左から足す。 筆算が一の位から始まるのは、くり上がりのためです。頭の中では、意味のある大きいほうから始めます。
- 347 + 265
- 百:300 + 200 = 500
- 十:500 + 100 = 600
- 一:600 + 12 = 612
くり上がりの列が、走っていく1つの数に置きかわります。しかも最初の一歩で、答えが600あたりだとすでにわかります。
まるめて、直す。 切りのいい数のすぐ下にある数は、動かします。
- 197 + 356 → 200 + 356 = 556、そこから3を戻して553
この型の失敗は1つに決まっています。切り上げたのに、戻さずに足してしまう。楽な計算に入る前に、戻す分を口に出してください。
ひき算は数え上げる。 筆算でいちばん遅いのはくり下がりです。小さいほうから上がっていきます。
- 82 − 47 → 47から50まで3、50から82まで32、合わせて3 + 32 = 35
999からひく。 1,000から何かをひくと、くり下がりが連鎖します。どの位も借りる必要のない999からひいて、あとで1を足します。
- 1,000 − 638 → 999 − 638 = 361、+1で362
5・9・11・25のコツは?
5・9・11・25のコツは、どれも面倒なかけ算を半分・2倍・ひき算に取りかえるもので、毎日元が取れます。
5倍は、10倍の半分。 10倍はただですし、半分にするほうがかけるより楽です。
- 48 × 5 → 480 ÷ 2 = 240
9倍は、10倍から1つ分ひく。 9の段は面倒で、ひき算は簡単です。
- 47 × 9 → 470 − 47 = 423
11倍は、あいだにはさむ。 2桁なら、十の位、2つの数字の和、一の位の順に書きます。
- 53 × 11 → 5、次に5 + 3 = 8、次に3 → 583
- 78 × 11 → 7、次に7 + 8 = 15、次に8 → くり上げて858
抜けるのはくり上げです。2つの数字の和が10以上になると、まん中に入りきらないので、十の位分が左へ移ります。78 × 11は858で、7158ではありません。
25倍は、100倍の4分の1。 25は100の4分の1だからです。
- 36 × 25 → 3,600 ÷ 4 = 900
同じ理屈で50倍は100倍の半分、4倍は2倍を2回です。23 × 4 → 46 → 92。
片方を2倍、もう片方を半分。 積は変わらないので、どちらかが切りのいい数になるまで続けます。
- 14 × 35 → 7 × 70 = 490
- 16 × 25 → 8 × 50 = 400
5で終わる数の2乗にはきまりがあります。 十の位の数と、その次の数をかけて、うしろに25を書きます。
- 35の2乗 → 3 × 4 = 12 → 1,225
割合・割引・消費税は暗算でどう出しますか?
頭の中で出す割合は、すべて10%から組み立てます。位を1つずらして10%を出し、あとは半分にする、2倍する、部品を足す。割合が難しく感じるのは小数をかけようとするからで、その方法は捨ててください。
- 8,400円の10%は840円
- 5%はその半分で420円
- 20%は2倍で1,680円
- 15%は10%と5%で1,260円
4,650円の商品の消費税10%は465円、税込で5,115円です。
この方法の後半はあまり教えられません。xのy%は、yのx%と同じです。割合のほうが半端で相手の数が素直なときは、入れかえます。
- 75の4%は面倒です。4の75%は、4の4分の3で3。
- 50の18%は面倒です。18の50%は9。
割引は、引かれる額ではなく払う額を出します。7,000円の30%引きなら払うのは70%。10%が700円なので、7つ分で4,900円です。2,100円で止めて値段だと思うのが、決まった取りちがえです。割合のゲームは、割引、消費税、何%かを1回のなかで混ぜて出します。
ブラウザで無料で遊ぶ百分率小5〜なぜ計算の前に見積もるのですか?
先に見積もると2秒しかかからず、その見積もりが誤りの検査になります。よく起きる失敗を捕まえてくれます。桁の落ち、小数点の位置ちがい、2倍と半分の取りちがえ。日本の小学校学習指導要領も、第4学年で「目的に応じて四則計算の結果の見積りをすること」を求めています。
どちらの数も上から1桁だけ残して、あとを0にしてかけます。
- 312 × 48 → だいたい300 × 50 = 15,000
- 正確には:312 × 50 = 15,600、そこから312 × 2 = 624をひいて14,976
見積もりと答えが合っています。1,497や149,760なら、この検査で一目で落ちます。
切りのいい数に近い数には、専用の型があります。19 × 21は20の2乗から1をひいて399、48 × 52は50の2乗から2の2乗をひいて2,496。切りのいい数から同じだけ離れた2数なら、まん中の数を2乗して、離れた分の2乗をひきます。
コツを1ページにまとめると
12の暗算のきまりで、ほとんどの計算はまかなえます。例は1行ずつ。型を走らせることより、どの型に手を伸ばすかを知るほうが難しいところです。
| 型 | 使いどころ | 例 |
|---|---|---|
| 左から足す | 2桁・3桁のたし算 | 347 + 265 → 500 → 600 → 612 |
| まるめて直す | 切りのいい数のすぐ下 | 197 + 356 → 556 − 3 = 553 |
| 数え上げる | ひき算、とくに近い2数 | 82 − 47 → 3 + 32 = 35 |
| 999を使う | 1,000のような切りのいい数からひく | 1,000 − 638 → 361 + 1 = 362 |
| 5倍 | 5をかけるとき | 48 × 5 → 480 ÷ 2 = 240 |
| 9倍 | 9をかけるとき | 47 × 9 → 470 − 47 = 423 |
| 11倍 | 2桁 × 11 | 53 × 11 → 5、8、3 → 583 |
| 25倍 | お金、4分の1、25や50 | 36 × 25 → 3,600 ÷ 4 = 900 |
| 2倍と半分 | 片方が偶数のとき | 14 × 35 → 7 × 70 = 490 |
| 10%を土台にする | 割合、割引、消費税 | 4,650円の20% → 465 × 2 = 930円 |
| 割合を入れかえる | 割合が半端で相手が素直なとき | 75の4% = 4の75% = 3 |
| まず見積もる | 間違えそうな長い計算 | 312 × 48 ≒ 15,000、正確には14,976 |
毎日どれくらい練習すればいいですか?
1日5分あれば、ここにある型は自分のものになります。読んだ型は、まだ持っている型ではありません。あいだを埋めるのは、軽い時間の圧力のもとでの反復です。What Works Clearinghouse の手引きOrganizing Instruction and Study to Improve Student Learningは、思い出す形の小テストに強い裏づけがあるとしていて、だから日曜の1時間より毎日5分が勝ちます。
- 1週間に1つの型。 今週は9倍、来週は10%の土台。6つをいちど混ぜると、練習時間がどれを使うかの判断に消えます。
- 1分は基礎の準備運動。 2倍、数の組、段を1つ。すべてが乗っている層です。
- 今週の型を3分、時間を計って。 計らない練習では、気づかないうちに長い方法に戻っています。
- 最後の1分は見積もり。 レシート、単価、距離を取って、確かめる前に当てます。
- その日のうちに1回、実際に使う。 割り勘、割引、口座の残高。1回の実用は、50問のドリルより速く型を定着させます。
無料のオンライン暗算ゲームは2と3のタイマー代わりになります。登録なしでブラウザで動き、答える速さに合わせて難しさが動きます。全体の道筋は大人向けの算数ゲームのページにあります。
ブラウザで無料で遊ぶ数の合成小1〜小2最初の1週間は電卓より遅く感じます。3週目には、伝票を読み終える前に10%が出てきます。
よくある質問
どの型から覚えればいいですか?
最初に覚えるなら、割合を10%から組み立てる型です。割引、消費税、利息と、ほぼ毎日使いますし、位を1つずらす以外に覚えることがありません。次は5倍を半分に置きかえる型です。半分だけ知っている段が、いつでも使える半分の計算に変わります。
暗算が速くなるまで、どれくらいかかりますか?
1日5分を2〜4週間で、いくつかの型は自動になります。ただし数の組と九九がすでに固まっている場合です。そうでなければ、最初の2週間はその基礎だけに使ってください。速さは1回の練習の長さではなく、思い出す回数から来ます。
電卓がある時代に、暗算を学ぶ意味はありますか?
電卓の時代でも、暗算を学ぶ意味はあります。実用的な理由が1つあって、電卓は打ち間違えても10倍ちがう答えを堂々と返します。頭の中の見積もりがその検査になります。単価を比べる、割り勘にする、見積書を確かめるといった小さな判断でも、端末を取り出すほうが計算より高くつきます。
子どもにもこの型は使えますか?
ここにある型のほとんどは、九九が入っていれば子どもにも使えます。分ける、まるめる、5倍と9倍の型は、だいたい8歳以上に向きます。割合の入れかえと2乗のきまりは11〜13歳ごろのほうがなじみます。基礎が自動になる前に型を教えると、たいてい裏目に出ます。
型で出した答えと筆算の答えが違うときは?
型と筆算の答えが食い違うのは、ほとんどの場合、直す向きを取りちがえたときです。切り上げたのに戻さず足した、半分にする側を取りちがえた、など。まず見積もりをやり直してください。おおよその見積もりと比べれば、数秒で見つかります。計算の前に見積もることが、暗算でいちばん価値のある習慣です。
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