メートル法の仕組みと接頭語、単位の換算のしかた

メートル法とは何ですか?
メートル法は、10倍ごとに単位が変わる世界共通の単位の仕組みで、正式には国際単位系(SI)と呼ばれます。身近な単位は、長さのメートル、かさのリットル、重さのグラムです。キロ(1000倍)、センチ(100分の1)、ミリ(1000分の1)などの接頭語で単位の大きさが変わるので、換算は10、100、1000をかけるかわるだけです。
この記事の要点
- メートル法は国際単位系(SI)のことで、身近な単位は長さのメートル、かさのリットル、重さのグラムです。
- メートル法の接頭語は10の累乗を表し、キロは1000倍、ヘクトは100倍、デカは10倍、デシは10分の1、センチは100分の1、ミリは1000分の1です。
- メートル法の換算では、接頭語の階段を1段下りるごとに10をかけ、1段上るごとに10でわるので、2.5km = 2,500m、350mL = 0.35Lです。
- 日本の学習指導要領では、小2でmm、cm、m、mL、dL、Lを、小3でkm、g、kgを学び、小3でキロ(k)とミリ(m)の接頭語にもふれます。
- 日本は1885年(明治18年)にメートル条約に加盟し、1891年の度量衡法では尺と貫をメートル原器とキログラム原器をもとに定めました。
小3のお子さんが「2.5kmは何mですか」という宿題を持って帰ってきたのに、メートル法の仕組みを最後に考えたのは何十年も前の理科の授業だった。安心してください。メートル法の単位の換算は、尺や寸、インチやフィートよりずっと簡単です。どの単位も、となりの単位の10倍、100倍、1000倍になっているからです。接頭語を10倍ずつの階段と考えれば、どの換算も1回のかけ算か1回のわり算で終わります。
メートル法とは何か、なぜ10倍ずつなのか
メートル法は世界で共通に使われている単位の仕組みで、正式な名前は国際単位系(SI)です。アメリカの国立標準技術研究所(NIST)はSIを「一般にメートル法として知られる」「測定の国際標準」と説明しています。子どもが最初に出会うのは、長さのメートル(m)、かさのリットル(L)、重さのグラム(g)の3つです。
科学者は7つのSI基本単位を使います。NISTはメートル、秒、モル、アンペア、ケルビン、カンデラ、キログラムを挙げ、SIは光の速さなど「7つの定義定数」にもとづくとしています。宿題に必要なのはもっと短い事実で、メートル法の単位はどれも10の累乗で大きくなったり小さくなったりします。

メートル法が位取りと同じ「十進法」である理由
メートル法の接頭語は、位取りの位とぴったり重なります。NISTの接頭語のページは、キロ、ヘクト、デカを千の位、百の位、十の位に、基本の単位を一の位に、デシ、センチ、ミリを小数第一位、第二位、第三位に並べています。階段を1段動くことは、位を1つ動くことと同じです。
このつながりがあるので、メートル法は理科だけでなく算数でも学びます。位取りがまだあやふやなら、位取りの解説でメートル法がまねている位の表を、小数の解説で小数第一位や第二位を確かめましょう。
メートル法の単位の換算の手順
メートル法の換算は5つの手順ででき、メートルにもリットルにもグラムにも使えます。接頭語の階段を一度書けば、どの問題にも使い回せます。
- 階段を書く。 左から右へ k、h、da、(基本の単位)、d、c、m と書きます。図の階段と同じ順番です。基本の単位は、測るものによって m、L、g のどれかです。
- 出発点と到着点を決める。 今ある単位と、求める単位に丸をつけます。2.5kmをmにするなら、kから出発して基本の単位に着きます。
- 段の数を数える。 何段動くかを数えます。kmからmは3段、cmからmは2段です。
- 向きを決める。 小さい単位へ下りるときは1段ごとに10をかけ、大きい単位へ上るときは1段ごとに10でわります。
- 小数点を動かす。 10、100、1000をかけると小数点は右へ1、2、3けた、わると左へ動きます。数字が足りないところには0を書きます。2.5km × 1000 = 2,500mです。
3つの例題で、宿題のほとんどに対応できます。2.5kmをmにするのは3段下りるので、2.5 × 1000 = 2,500mです。350mLをLにするのは3段上るので、350 ÷ 1000 = 0.35Lです。同じ数え方で、1,200g ÷ 1000 = 1.2kgです。
ブラウザで無料で遊ぶ位取り小1〜小2まちがえやすいところ:単位が小さくなるときはかける
小さい単位に直すと、数は必ず大きくなります。これが逆に感じられる子どもはたくさんいます。1kmは長いので、1kmの中にはたくさんのmが入ります。1km = 1,000mです。同じ長さを表すには、小さい単位ほどたくさん必要です。
かんたんな見直しで、まちがいを宿題に書く前に見つけられます。mで表した答えがkmの数より小さければ、かけ算の向きが逆です。小数のかけ算とわり算の解説で、10倍するたびに小数点が1けた動く理由を説明しています。
メートル法の接頭語の比較:キロからミリまで
メートル法の接頭語は、単位の前につけて、その単位を10倍、100倍、1000倍にしたり、10分の1、100分の1、1000分の1にしたりする言葉です。NISTは、デカ、ヘクト、キロが「10、100、1000」を、デシ、センチ、ミリが「10分の1、100分の1、1000分の1」を表すとしています。
| 接頭語 | 記号 | 何倍か | 10の累乗 | 例 |
|---|---|---|---|---|
| キロ | k | 1000 | 10³ | 1km = 1,000m |
| ヘクト | h | 100 | 10² | 1hm = 100m |
| デカ | da | 10 | 10¹ | 1dam = 10m |
| (基本の単位) | m、L、g | 1 | 10⁰ | メートル、リットル、グラム |
| デシ | d | 0.1 | 10⁻¹ | 1dm = 0.1m |
| センチ | c | 0.01 | 10⁻² | 1cm = 0.01m |
| ミリ | m | 0.001 | 10⁻³ | 1mL = 0.001L |
10の累乗の列は、メートル法を累乗(指数)につなげます。10³は10 × 10 × 10 = 1000です。NISTの一覧には、クエクト(10⁻³⁰)からクエタ(10³⁰)まで全部で24の接頭語があり、とても大きい数や小さい数は指数表記の出番です。
お子さんが最初に覚える接頭語
日本の小学校では、キロ、デシ、センチ、ミリの4つと基本の単位で、ほとんどの問題に対応できます。小学校学習指導要領では、第2学年でmm、cm、mとmL、dL、Lを、第3学年でkm、g、kgを学び、第3学年でキロ(k)とミリ(m)の接頭語にもふれるとしています。アメリカのCommon Coreの4.MD.A.1も、4年生に1つの単位の仕組みの中で単位の相対的な大きさを知り、大きい単位の量を小さい単位で表すことを求めています。
ヘクトとデカは宿題にはほとんど出ませんが、階段を正しく数えるのに欠かせません。日本ではデシも小2のdLで出てきます。ヘクトやデカを飛ばす子どもは、cmからmを2段ではなく1段と数え、10倍大きい答えを出してしまいます。
家でできるメートル法:台所、ペットボトル、身長の記録
メートル法の換算は、子どもが手に取れるものを換算すると身につきます。台所には、はかりのグラム、飲み物のラベルのミリリットル、柱の身長の記録のセンチメートルと、3つの単位がそろっています。
今週、3つの短い課題をやってみましょう。1kgと書かれた小麦粉の袋に、250gずつのスプーンが何杯分入るか聞きます(1000 ÷ 250 = 4)。500mLのペットボトルのラベルを読んでLで書き(0.5L)、お子さんの身長をcmで、たとえば132cmと記録してmに直します(1.32m)。
身長の記録のcmやmmの目盛りの読み方は、定規の読み方で説明しています。

メートル法を実感できる量の目安
量の目安は、メートル法での大きさが分かっている身近なもので、答えがおかしくないかを確かめるのに使えます。NISTの身近な量の目安の表の値と、日本でよく知られた目安を並べます。
- 1g: 1円玉1枚。直径は2cmです。
- 100g: NISTによると、中くらいのりんご1個。
- 200mL: 紙パックのジュース1本。
- 500mL: ペットボトル1本。
- 1L: 牛乳パック1本。
- 19cm: NISTによると、えんぴつ1本の長さはおよそ19cm。
1円玉が1gだと知っている子どもは、りんご1個が10kgという答えを疑います。こうした見積もりが、単位の「相対的な大きさ」を知るということです。
メートル法の理解を確かめる方法
5つの短い質問で、お子さんがメートル法の換算を理解しているのか、向きを当てずっぽうにしているのかが分かります。声に出して聞き、答えだけでなく考え方も確かめましょう。
- 大きい単位から小さい単位へ: 3kmは何mですか? 答えは3,000mです。kmからmは3段下りるからです。
- 小さい単位から大きい単位へ: 45mmは何cmですか? 答えは4.5cmです。mmからcmは1段上るからです。
- 2段: 5cmは何mですか? 答えは0.05mで、Common Coreの5.MD.A.1にもそのまま出てくる例です。
- 重さ: 750gは何kgですか? 答えは0.75kgです。
- 見積もり: えんぴつの長さは19m、19cm、19mmのどれですか? 答えは19cmです。
台所でできる5分間のテスト
台所での5分間のテストで、同じ力を習慣にできます。食品だなからラベルを3つ選び、量を声に出して読み、もう一方の単位に直します。gをkgに、mLをLにします。
採点は向きが先、数字があとです。アメリカの5年生の基準5.NBT.A.2は、10の累乗をかけたりわったりしたときの小数点の位置のきまりを説明することを求めているので、小数点が動いた理由を言える子どもは目標に届いています。1か月の間、週に1回テストをくり返し、3つの換算のうち手助けなしで正しくできた数を記録しましょう。
メートル法のよくあるまちがいと特別な場合
メートル法のまちがった答えの多くは5つの原因から生まれ、どれも短い直し方があります。
- 向きが逆: 単位が小さくなるのにわると、2.5km = 0.0025mになります。答える前に毎回「小さい単位なら、大きい数」と言いましょう。
- 段を飛ばす: cmからmを1段と数えると、5cm = 0.05mではなく0.5mになります。7段すべてを書いて、1段ずつ数えます。
- 0のつけ忘れ: .35Lと書くと小数点が見えにくくなります。NISTは「1より小さい数には前に0をつける」としているので、0.35Lと書きます。
- メートルのmとミリのm: mだけならメートルですが、mLやmmのmはミリです。記号は接頭語から順に、まとめて読みます。
- 基本の単位はグラム?: SIの重さ(質量)の基本単位はキログラムです。それでも学校では、キロ、センチ、ミリをつけやすいグラムを中心に階段をつくります。
日本の尺貫法、アメリカのヤード・ポンド法とメートル法
日本も、もとは尺や貫を使っていました。文化遺産オンラインのメートル原器の解説によると、日本は1885年(明治18年)にメートル条約に加盟し、1891年の度量衡法で尺はメートル原器の33分の10、貫はキログラム原器の4分の15と定められました。尺貫法も、メートル原器を基準にしていたのです。
アメリカは今もメートル法とヤード・ポンド法の両方を使っています。NISTのメートル法の法律のページによると、1866年のメートル法令でアメリカでのメートル法の使用が合法になり、1988年には1975年のメートル法転換法の改正で、メートル法が取引と商業の「望ましい度量衡の仕組み」とされました。アメリカの法律はSIとヤード・ポンド法のどちらの使用も認めています。NISTは、アメリカの質量、長さ、体積の単位も1893年のメンデンホール令からメートル法の単位で定義されているとし、NISTのよくある質問は、アメリカをふくむすべての国がSIを認めて採用していると書いています。
メートル法のチェックリストと次のステップ
- 階段: 始める前に k、h、da、基本の単位、d、c、m と書く。
- 段の数: 2つの単位の間の段を1段ずつ数える。
- 向き: 下りるときは1段ごとに10をかけ、上るときは1段ごとに10でわる。
- 小数点: 1段ごとに1けた動かし、すき間には0を書く。
- 前の0: .35Lではなく、0.35Lと書く。
- 見直し: 1gの1円玉や19cmのえんぴつのような目安と答えを比べる。
メートル法の換算は、位取りと10倍の計算が土台です。小学4年生向けの算数ゲームでは、こうした計算を短い時間で練習できます。
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よくある質問
メートル法は何をもとにしていますか?
メートル法は10の累乗をもとにしていて、どの接頭語も単位を10倍、100倍、1000倍にしたり、その逆にしたりします。正式な形である国際単位系(SI)は、光の速さなど7つの定義定数にもとづき、メートル、キログラム、秒など7つの基本単位をもっています。
日本はいつからメートル法を使っていますか?
日本は1885年(明治18年)にメートル条約に加盟しました。1891年の度量衡法では尺と貫が基本の単位でしたが、尺はメートル原器の33分の10、貫はキログラム原器の4分の15と決められ、長さと重さはメートル原器などを基準にするようになりました。今の学校では、小2からメートル法の単位を学びます。
アメリカはなぜメートル法だけにしないのですか?
アメリカのメートル法の政策は任意なので、会社や団体や個人が自分のペースで切りかえます。NISTによると、議会はメートル法の任意の利用を増やすという国の方針を定め、法律はSIとヤード・ポンド法のどちらの使用も認めています。身近な表示や道路標識の多くはヤード・ポンド法のままなので、多くのアメリカ人は両方を覚えます。
メートル法を使っていない国はどこですか?
NISTによると、アメリカをふくむすべての国がメートル法を認め、採用しています。アメリカ、リベリア、ミャンマーの3か国だけがメートル法を使っていないという話はよく聞きますが、誤解です。NISTは、この話が、メートル法を義務づける法律のない国をメートル法でない国と数えた1960年代の一覧から来ていると説明しています。
メートル法のかさの単位は何ですか?
メートル法の身近なかさの単位はリットル(L)で、少ない量にはミリリットル(mL)を使います。1L = 1,000mLで、日本の小学校で学ぶデシリットルは1dL = 100mLです。国際単位系(SI)では、体積は立方メートル(m³)で表します。牛乳パック1本は1L、紙パックのジュースは200mLです。
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